ペットにも花粉症はあるの?
今回は花粉症についてです。
前年比で2倍の量が飛散したといわれるこの春、発症された方も多いかと思います。皆さんは、ペットにも花粉症があることをご存じですか?
1995年にアメリカで初めて犬の花粉症が確認され、2000年には猫にもスギ花粉症状を持つ個体が確認されたと言われています。そして実は、ペットの花粉症はこの10年の間に急増しているのです。しかも犬や猫は、スギやヒノキよりもブタクサが原因となっているケースが多く、そのために数カ月に渡って苦しむペットがいます。
では、ペットにはどんな症状が出るのでしょう。
犬や猫の花粉症も、人間と同じように目、鼻に症状が出ます。当院にも、鼻水が止まらないということで来院するケースが少なくありません。ただ特に犬の場合、皮膚症状が強く出ます。人間のように鼻の粘膜でアレルギー反応を起こしにくく、皮膚が直接反応しているからだといわれています。
というわけで、皮膚に赤い発疹が出てかゆがる。または、目のまわりが赤い、目ヤニが出る、くしゃみをするようになった――。こうした症状がみられる場合には、花粉症の可能性がありますので動物病院にご相談下さい。
動物病院でアレルギー検査を受け、花粉症と判明すれば、抗ヒスタミン剤などを使って治療することになります。犬の場合は抗ヒスタミン剤が効きにくいというデータがあるので、薬での治療はステロイドが中心となります。
毎年、春先になってご自分の花粉症が気になり始めたら、ぜひペットの様子も気に掛けてあげて下さい。
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