相談・獣医師回答・コメント
むう(質問主)
犬 8歳 オス ボクサー
体重:29kg
飼育歴:7年4ヶ月
居住地:大阪府枚方市
飼育環境:室内
いつも相談させていただいております。
今回もよろしくお願いします。
昨年の10月に小さなしこりを見つけ、針生検をしました。
その時は悪いものは見えなかったということでそのまま様子見になりましたが、最近少し大きくなった気がして再度針生検をし、外注検査に出してもらいました。
そして先日
軟部組織肉腫を含む非上皮性腫瘍の可能性
と結果が帰ってきました。
所見欄では
標本中には少量の血液および焼成成分を背景に、少数~中等数の非上皮性細胞が孤立散財性に採取されています。
これらの細胞は中型~大型で紡錘形~多形成を示し、境界不明瞭な少量~中等量の好塩基性細胞質と、中心性~偏在性・類円形~楕円形核を有します。
核は顆粒状のクロマチンと少数の核小体を有します。
これらの細胞には核や細胞の大小不同などの細胞異型成が軽度に認められます。
激しい炎症や感染を示唆する所見は認められません。
コメント欄には
今回の出現細胞構成からは一部の軟部組織肉腫を含む非上皮性腫瘍の存在も考慮に入れなければなりません。
ただし反応性芽細胞の可能性も否定できません。
今後腫瘍が拡大傾向を示すようなら切除による病理組織検査の実施が勧められます
と書かれていました。
いま、しこりは7ミリ~8ミリほどの大きさです。
軟部組織肉腫の場合、大きく切り取らねばならないこと、取り残しの可能性が高いこと、取り残した場合、悪性度が高くなり転移率も高くなること、など説明を受けました。
場所がちょうど内股の睾丸の内側付け根辺りで、尿道とかがあるためなかなか取りきることは難しい場所だと言われています。
反応性芽細胞の可能性もある、というコメントがあるので、再度針生検すれば確定診断がおりるのでは?と思っているのですが、かかりつけの獣医さんには、この腫瘍はなかなか細胞が取れづらく、もし再度針生検して何も出なかったとしても、安心できないと言われました。
この腫瘍はそういうものなのでしょうか?
それに再度針生検をすれば、結果が出るまで1週間から10日ほどはかかると思います。
少しずつですが大きくなってきていることから、再度の針生検をすることなく、一刻も早く手術をした方が良いものなのでしょうか?
2021-03-11 12:22:38
専門の獣医師からの回答
細胞診(針生検)で確定診断できる場合もありますが、ほとんどの場合、確定診断には病理組織学的検査が必要となります。細胞診の結果で軟部組織肉腫(悪性度の高い腫瘍)の可能性があるようでしたら、繰り返し細胞診を行うよりも早期の摘出をお勧め致します。仮に軟部組織肉腫であった場合、診断に時間をかけるメリットはありません(時間をかけている間に病態が進行する可能性があります)し、腫瘤の大きさが7~8mmでしたら、水平方向では1cm以上のマージンをとり、垂直方向では筋膜を含めて切除することで、完全切除が期待できるかもしれません(悪性腫瘍でも小さいうちに完全切除できれば根治が期待できます)。切除した組織の病理組織学的検査を実施することにより、診断が確定(腫瘍性病変か非腫瘍性病変かもはっきりします)し、完全切除できたかどうかもわかると思われます。もし、不完全切除という結果であっても、診断が確定していれば的確な治療(外科的な拡大切除、効果のある抗癌剤の選択、放射線治療の適否を判断等)を受けることが出来ます。担当の獣医師と良くご相談ください。
2021-03-13 23:25:43
むう(質問主)
コメントありがとうございます。
診断に時間をかけるメリットがないとのこと、獣医さんと相談して外科手術の日程をくみたいと思います。
ありがとうございました
2021-03-15 13:35:03
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