イヌ・ネコの健康医療相談

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(質問主)


犬アイコン 犬 17歳 メス ミニチュア・シュナウザ-

体重:4.0kg

飼育歴:16年8ヶ月

居住地:東京都江戸川区

飼育環境:室内

17才の高齢犬。数ヶ月程前から脳疾患からの四肢麻痺の症状が有る中、ゼェーゼェーと呼吸を荒くする事が有ります。食後だったり、夜中だったり…。検査結果は誤嚥性肺炎で根本的な治療は無く今後の食事の与え方の注意で、その選択肢の中には鼻からチューブや胃瘻の説明もありました。医師からは今の状態は良く無くあまり長くは無い(半年ほどか)様な説明。そして上記の外科的な事も飼い主としては困難…。医師もあまり勧められない説明。今後は見守って行くしかないだろう…と。見守るにしろ、食事を与える事で誤嚥し苦しんで亡くなる可能性が高い事や、食事を与えず自然に2、3週間で衰弱死を待つ選択肢の説明も有りました。逝くなら誤嚥で苦しませたくない気持ちも有りますが、かと言って食事を与えずに逝くのを待つのも辛いです。 最期の見送り方は飼い主の判断なのでしょうがアドバイスをいただけたら、と思い質問させていただきました。

日時2020-03-22 08:24:44

専門の獣医師からの回答

認知症が進行したような状況となり、現在は体を支えたり、食べ物を口に近づけたり口の中に入れてあげると食べることが出来る、といった状況かと推察致します。
17歳と長生きしてくれて本当に素晴らしいことですが、残念ながらさすがに色々な健康上の問題も生じて参ります。
ヒトの場合も、ご高齢の方の誤嚥性肺炎はとても多く、生命に関わることが通常です。これは高齢犬の場合も同様です。
給餌の方法などについての説明は受けておられることと思います。食べ易いフードや栄養剤、電解質を補うドリンク剤など、色々なものがございますので、詳細は掛かりつけの動物病院にご相談されると良いでしょう。
自分で食べることが難しい場合は、給餌用のプラスチックシリンジ(口の太い注射器)がありますので、動物病院にお尋ね下さい。
食道胃チューブや胃瘻の設置にはどうしても麻酔処置が必要ですが、経鼻カテーテルは無麻酔で可能ですので、口からの栄養や水分の摂取が十分に出来なくなった場合はチャレンジしてみる価値があると思います。ただ、ワンちゃんが大人しく処置をさせてくれるかどうかで飼い主様の受け止め方が変わってくるものと思います。
将来的に十分な水分の摂取が出来なくなる場合は、脱水予防のために点滴が必要になります。高齢犬の場合は毎日のことですので、その場合は皮下補液といって頸脊部の皮下に温めた点滴の液を注射することで点滴の代用が可能です。ご自宅で皮下補液が出来るように指導したり、必要な器材を処方する動物病院もありますので、そのような状況が近づいたときはご検討下さい。
生き物には寿命があり、老化現象は避けることが出来ません。嚥下が上手く出来なくなって誤嚥性肺炎を起こすようになること自体が、本来の生き物としての寿命が近づいていることを物語っているのだとする受け止め方もございますが、そこを何とかもう少し頑張りたいところですね。
ご愛犬が将来どのような状況になるか色々と考えておられることと思います。ご家族で最後を看取ることが出来れば一番なのですが、どうしても呼吸が荒く苦しそうになることもあり、そのような時は見守っていることが難しいと感じられるかもしれません。ただ、17歳と高齢になり、痩せて筋肉も少なくなっていると、長く苦しい状態に耐えるだけの体力がなくなっていて、あまり苦しむことがないことを多く経験致します。
案ずるよりもご愛犬との一日一日を大切に、大変ですが十分にお世話をしてあげてください。

日時2020-03-25 00:13:01

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