イヌ・ネコの健康医療相談

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みうなちこ(質問主)


犬アイコン 犬 17歳 オス ミニチュアダックスフンド

体重:7.6kg

飼育歴:16年3ヶ月

居住地:兵庫県宝塚市

飼育環境:室内

4年前クッシングの診断を受け、アドレスタンを投与しながら生活してきました。
そしてこの度、エコー検査にて脾臓・胆嚢に腫瘍の可能性があると診断されました。

かかりつけの先生には、クッシングであるため開腹手術に耐えられるか、傷の治療が通常通り行われるかわからない、血管肉腫であった場合転移して余命を削る可能性もある当の説明を受けました。

しかし、今なにかしてあげられることは無いのか、全身麻酔でのCT以外に確定の診断方法はないのか、血管肉腫であったとしてどのように進行し、どれくらい一緒に居られるのか等答えていただけず、わかりにくい説明を受けました。
この点に関してご意見いただけないでしょうか。

ちなみに近くに他の病院もなく、車もないため、セカンドオピニオンは難しいです。
現在食欲はありますがさほど元気もありません。
アドレスタンのほか、T4という薬と肝機能を助ける薬(名前不明)を飲んでいます。

よろしくお願いします。

日時2019-02-25 10:11:28

専門の獣医師からの回答

クッシングの治療を4年間続けてきておられる、とのこと。しかも17歳ということですので、飼い主様もご愛犬もこれまで本当に良くがんばって来られたものと感心しております。
脾臓と胆嚢の腫瘍、とのことですが、胆嚢はもしかすると「粘液嚢腫」といって胆嚢内に胆汁を含んだ粘性の高い物質が貯留、充満しているのではございませんでしょうか。それであれば、腫瘍では御座いませんので、脾臓とは別にお考え頂くと良いと思います。「胆嚢粘液嚢腫」の場合は、胆嚢内の貯留物により胆嚢が壊死したり、胆道閉塞を起こすなどして、急に食欲が無くなり、嘔吐や血液検査で肝酵素値の上昇や黄疸がみられます。この場合、緊急で胆嚢切除手術が必要になることが稀ではありません。
次に、脾臓に出来ているかもしれない血管肉腫ですが、麻酔や手術に耐えられるようであれば、CT検査ののち(または同時に)肺や肝臓などへの明らかな転移がなければ、開腹手術で脾臓を摘出して病理組織検査を致します。CT検査だけで脾臓のシコリが血管肉腫であるか、何であるかを確実に鑑別することは出来ません。
脾臓にエコーでシコリが見えた場合、全てが血管肉腫とは限りません。犬の場合、脾臓の腫瘍のおよそ2/3が悪性で、そのうちおよそ2/3が血管肉腫といわれます。
不幸にして血管肉腫である場合は、腹腔内に出血を生じて突然にグッタリしてしまうことが一般的です。あくまで一般論ですが、ある程度大きくなった血管肉腫の場合は、発見から2ヶ月くらいの間に腹腔内出血や肝臓転移が生じるといわれています。
以上は、あくまで血管肉腫であることを前提にしていますが、そうでない可能性もありますので、手術をお考えになられていないのであれば、定期的にエコー検査を受けられることをお勧め致します。
血管肉腫の治療は、外科切除と術後の化学療法(抗癌剤)が基本となります。
脾臓の摘出手術は、手術時に腹腔内出血をしているのでなければそれほど手術時間がかかる難易度の高いものではございません。
どうぞお大事になさって下さい。

日時2019-03-07 16:01:41

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