相談・獣医師回答・コメント

まず，猫の爪は内側と外側の２層構造になっており，内側の爪が長くなると外側の爪は自然と剥がれる構造をしています。
そのため健常な猫では人工的に爪を剥がす必要はありません。
むしろ上手く爪が剥がせなかった場合，痛みや出血に繋がったり，爪が曲がってはえるような異常を引きおこすことがあります。
何らかの理由で爪が伸びすぎている場合には，爪を剥がすのではなく，爪切りを定期的にしてあげるだけで十分です。
　今回のご質問では，一部の爪だけが巨大化しているとのことですが，そうなった原因が生まれつきであるのか、過去の外傷による指骨の変形が原因であるのか，
それとも現在進行形の爪周囲炎のような病気が関係していないかも心配です。
猫免疫不全ウイルスや猫白血病ウイルスに感染している猫では、細菌や真菌（カビ）による爪周囲炎を起こしやすく爪の異常がしばしば認められます。
また，猫が自分で爪とぎや舐めたり噛んだりして爪をケアしない場合には，関節の痛みや口内炎など爪とぎや爪のケアをしたくない理由があるかもしれません。
いずれにしても爪切りを定期的にしてあげることが必要かと思いますが，何らかの基礎疾患があるかもしれませんので，一度動物病院で診察を受けられることをお薦めします。