猫好き胸おどる専門書店 「神保町にゃんこ堂」は猫まみれだった
「本の街」東京・神保町に、日本全国や海外から猫好きが訪れる書店がある。猫専門の「神保町にゃんこ堂」だ。SNSやマスコミで話題の店を訪ねると、まさに“猫まみれ”だった。
(末尾に写真特集があります)
地下鉄・神保町駅の出口近く、猫の絵が描かれた看板が目にとまる。店頭に週刊誌が並ぶごく普通の姉川書店の中に、猫本コーナー「神保町にゃんこ堂」はある。ほぼ3分の2が、にゃんこ堂だ。
書棚には、上から下まで、猫本がずらりと並ぶ。「表紙を見せて飾っているので、初めての方は『おぉ~~』と歓声をあげてくれます」と、姉川書店の店主・姉川二三夫さんの娘、ユウコさんはいう。
現在、猫本は350種類ほど。写真集はもちろん、絵本、ムック本、猫について書かれた一般書、コミック、小説が、表紙が見えるように並ぶ。猫グッズも所せましと置かれ、壁にも猫の写真がびっしりと飾られている。その“猫まみれ”の光景は、猫好きなら、胸が躍ること間違いなしだ。
仕入れから、広報、イベント企画など、にゃんこ堂の業務全般を担当しているのは、ユウコさん。オープン当初から続けているイラスト入りのオリジナルブックカバーが人気で、店頭購入者の特典になっている。書棚を使った猫画展や写真展、サイン会なども好評だ。
雨降りでも、お客がひっきりなしに訪れる。赤ちゃんを連れた女性は「テレビの情報番組で見て、猫の絵本を探しに来ました」。SNSなどで紹介されており、台湾や韓国、欧米からも客が訪れる。
もともと姉川書店は、1980年頃から続く、ごく普通の書店だった。だが、出版不況のあおりで客がどんどん減り、一時は閉店も考えた。「店を閉めることになっても、最後にお客さんが立ち止まって見てくれるものをやりたい」。家族の意見が一致した。
猫本を置くことを提案したのは、猫を飼っているユウコさんだった。調べてみると、数多くの猫本があることがわかった。「やるなら、とことん楽しもう」と、猫本のコーナーの上に「神保町にゃんこ堂」という看板を掲げ、独立した書店のように演出した。
2013年6月にオープン。100種類(書棚3本分)から始まった。2か月経った頃からネットニュースなどで紹介されるようになり、冬ごろから客足が伸びた。猫本コーナーをじわじわと拡大していった。
ユウコさんは「猫フリークの皆さまを“思わずニンマリ”させちゃうような企画を今後もいろいろ仕掛けて行こうと思っています」と話している。
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