熱がある
イヌやネコの体温は40℃を超すと熱があるといえます。
熱があるときの状態やそれに伴う症状などをよく観察して、病的な発熱かどうかを判断してください。
- 原因
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発熱には様々な原因があります。発熱は病気の症状の一つです。氷のうなどをあてて一時的に熱を下げても、発熱のもとになっている病気の治療をしなければ、熱は下がりません。
動物の様子を注意深く観察して、できるだけ早く獣医師の診察を受けてください。
- 観察のポイント
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●体温を測る
動物の体温は、肛門 に体温計を挿入して測ります。体温計は、人間が使用する水銀体温計や電子体温計を動物用として使うとよいでしょう。
平熱はイヌでは37.5~39℃、ネコでは38~39℃です。幼年期には体温が多少高く、高齢期になると低い傾向があります。
●発熱の経過
いつから熱があるのか、何をしていたら熱が上がったのか、気づいたことをメモしておくとよいでしょう。また、急に熱が出たのか、日がたつにつれて徐々に熱が高くなっているフか、日によって熱があったりなかったりと、ばらつきがあるのかなど観察してください。
●熱はどのくらいか
熱があると思ったら、少なくとも朝・夜2回体温を測ります。日によって熱が上がったり下がったりと変動があるか、1日のうちで体温に差があるかどうかなど確かめます。また、測定した体温を記録して一覧表にすると、その変化が把握しやすくなります。
●熱のほかに症状を伴うか
発熱以外に、いつもと変わった症状はないでしょうか。たとえば、食欲、元気、呼吸状態、粘膜の色、便・尿の状態、痛みの有無、歩き方、粘膜は乾いていないか、皮膚の弾力性はどうか、皮膚に発疹 はないかなど観察します。
●その他
興奮していないか、生活環境に変化はなかったか、ほかのイヌやネコと接触していないか、薬のアレルギーはないかなど観察します。
- 考えられる主な病気
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■気温・湿度の高い環境
熱中症[イヌ、ネコ]
■感染性疾患
ウイルス感染症[イヌ、ネコ]
細菌病[イヌ、ネコ]
■呼吸器疾患
喉頭炎[イヌ、ネコ]
気管炎[イヌ、ネコ]
肺炎[イヌ、ネコ]
膿胸[主にネコ]
胸膜炎[イヌ、ネコ]
■消化器疾患
急性肝不全[イヌ、ネコ]
膵炎[イヌ、ネコ]
腹膜炎[イヌ]
■生殖器疾患
精巣炎[雄イヌ]
前立腺炎[雄イヌ]
■関節の異常
非感染性関節炎(免疫介在性関節炎)[イヌ、ネコ]
■自己免疫疾患
エリテマトーデス[イヌ、ネコ]
水疱性類天疱瘡[イヌ、ネコ]
■腫瘍
白血病(造血器系の腫瘍)[イヌ、ネコ]
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