足をかばう、挙げる、足を引きずる
足に均等に負重できず、足を引きずる状態を
跛行は、非常に多くの原因が考えられます。
跛行の多くは、イヌでは散歩などの歩き方で気づきます。しかし、散歩の習慣があまりないネコでは、わからないことがほとんどです。
イヌは犬種によって体の大きさなどが様々です。それは、人間が様々な大きさのイヌをつくってきた歴史があるからです。そのため、骨の発育異常がネコよりも多くみられると考えられます。
- 原因
-
発情期のネコは外出することが多いので、交通事故に遭遇したり、ほかのネコとけんかをすることがあり、骨折や外傷を負う機会が増えます。
また、イヌ、ネコが筋肉、骨・関節の病気にかかっていると、歩き方に異常がみられることがあります。
- 観察のポイント
-
●異常のある足を
舐 める
4本のうち、どの足をかばって歩いているか観察してください。かばっている足をよく舐めて唾液 でぬれていることがあります。
肉球に何かが刺さっていたり、足の先にガムや飴 などがこびりついている場合は、その部分をよく舐めます。
●ほかの症状を伴う
出血がないか、腫 れていないか、熱っぽくないか、痛みはないかなどを観察します。
●いつから足をかばうようになったか
足をかばうようになったきっかけがあれば、診察時に獣医師に伝えます。
●歩き方にむらがある
家で足をかばっていたイヌが、病院内ではまったく正常に歩いていることがよくあります。少しぐらいの痛みは隠してしまう傾向があります。
●足を上げたままで地面に降ろさない
骨折や大きな関節の脱臼 があるときは、足を地面にまったく着けることができません。
- 考えられる主な病気
-
外傷[イヌ、ネコ]
■筋肉、骨関節の病気
椎間板ヘルニア[イヌ、ネコ]
軟骨異形成症[イヌ、ネコ]
骨折[イヌ、ネコ]
脱臼[イヌ、ネコ]
クル病、骨軟化症[イヌ、ネコ]
多発性軟骨性外骨症[イヌ、ネコ]
骨軟骨症[主にイヌ]
股関節形成不全[主にイヌ]
肘形成不全[主にイヌ]
汎骨炎[主にイヌ]
大腿骨骨頭の虚血性壊死(レッグ・ペルテス)[イヌ、ネコ]
膝蓋骨脱臼[イヌ、ネコ]
炎症性疾患(関節炎)[イヌ、ネコ]
変形性関節症(DJD)[イヌ、ネコ]
変形性脊椎症(変形性関節炎)[主にイヌ]
全身性エリテマトーデス[イヌ、ネコ]
前十字靱帯断裂[イヌ、ネコ]
多発性筋炎[主にイヌ]
肥大性骨症[イヌ、ネコ]
ビタミンA過剰症[主にネコ]
運動器系の腫瘍[イヌ、ネコ]
■内分泌の病気
甲状腺機能低下症[主にイヌ]
■循環器の病気
血栓塞栓症[主にネコ]
■代謝性の病気
糖尿病[イヌ、ネコ]

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