イヌ・ネコの症状辞典

鼻水、くしゃみが出る

 空気の通り道である鼻の穴(鼻孔)から入った鼻の奥を鼻腔びくうといいます。鼻腔には副鼻腔ふくびくうと呼ばれる骨の空洞があり、狭い通路で、鼻腔とつながっています。

 鼻腔と副鼻腔の壁は、薄い粘膜によって覆われていて、中には空気が入っています。

 鼻は、呼吸する空気に温度と湿度を与え、空中に浮遊しているこまかなゴミや細菌、およびウイルスなどをとらえて気管や肺に入らないようにしたり、においをかぎ分けるなどの役割を果たしています。

原因
 
 鼻腔や副鼻腔内で炎症が起こると、鼻腔や副鼻腔内の粘膜によって鼻水がつくられます。
 くしゃみは、鼻腔内から異物を排出するための防御的な反射であり、パウダーや各種スプレーの刺激によっても誘発されます。
観察のポイント
 
●単発性か繰り返しみられるか
 くしゃみの起こり方はどんな具合ですか。単発的か、あるいは繰り返し長く続くかどうか観察してください。

●思いあたる原因がある
 くしゃみを誘発するようなきっかけや原因となることはなかったでしょうか。鼻腔内に異物があったり鼻腔内を刺激するようなものを吸入していないか、以前にも同じような症状がみられたことはないか思い出してください。

●鼻水の量、色、におい、粘り
 どんな鼻水が出ているのか確認してください。鼻水の量、色、におい、ねばりなどはどうでしょうか。血液の混入などはないでしょうか。
 血液の混入は、鼻腔内の炎症だけでなく、腫瘍による場合もあります。

●口の中の観察
 鼻腔内の炎症は、口腔こうくう内の疾患(口蓋裂など)や歯の疾患と関連している場合があります。

●呼吸が苦しそう
 過剰の鼻水により、鼻で息ができず、呼吸が速くなったり、口で呼吸をしていませんか。

●ほかの症状を伴う
 鼻腔内に炎症が起こると、鼻涙管を閉塞へいそくしやすくなり、涙の排泄はいせつが障害されて涙目になったり、目やにが増えたりします。
 ネコでは、鼻腔内に鼻水が充満することで、においをかぎ分けることができなくなり、食欲が低下することがあります。
考えられる主な病気
 
〈感染性疾患〉
犬ジステンパー[イヌ]
犬伝染性気管・気管支炎(ケンネル・コーフ)[イヌ]
猫伝染性鼻気管炎[ネコ]
猫伝染性呼吸器症候群[ネコ]
猫ヘルペス角結膜炎[ネコ]
クリプトコッカス症[主にネコ]

〈呼吸器系の疾患〉
鼻炎[イヌ、ネコ]
副鼻腔炎[イヌ、ネコ]

〈その他〉
口蓋裂[イヌ、ネコ]
鼻腔内異物[イヌ、ネコ]
鼻腔・副鼻腔の腫瘍[イヌ、ネコ]
アレルギー[イヌ、ネコ]
口腔内疾患の波及[イヌ、ネコ]
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