イヌ・ネコの健康医療相談

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サニー(質問主)


犬アイコン 犬 11歳 メス ゴールデンレトリバー

体重:27.5kg

飼育歴:10年10ヶ月

居住地:愛知県名古屋市守山区

飼育環境:室内

2年前に肝細胞癌の診断を受け、手術をしましたが、全摘ができず、抗がん剤で治療を続けています。パラディアという薬で、肝臓の薬、ウルソデオキシコール(1日2回)と一緒に2日に1度投与しています。医師からは良く維持できていると言われていますが、今日、血液検査を受けたところ、crp値が5.3と高い数値になっており、癌の影響だといわれました。
白血級数は8800で基準範囲に収まっていますが、ALPは112と少し高め、血小板は55.2、クレアチン1.53、無機リンは5.1で他は範囲内です。食事は好きなものは良く食べられ、散歩も毎日短い距離ですが出かけ、排せつも今は普通です。たまに、薬の影響が下痢をしますが、今は軟便ですんでいます。
よくなついてくれるので、何とか、楽しく長生きしてほしいのですが、良いアドバイス等いただけるとうれしいです。かかりつけ医師には2週間に1回受診させてもらっています。よろしくお願いします。

日時2021-11-27 14:46:36

専門の獣医師からの回答

2年前に肝細胞癌の手術を受け,その際に不完全切除であったとのことですが,高分化型の肝細胞癌の場合には,進行が遅い癌ですので,無処置でも手術後2年程度は臨床症状なく経過する場合があります。
肝細胞癌の再発に関してはエコー検査やCT検査でモニターされているかと思いますが,癌性腹膜炎を疑うような肝細胞癌の再発症例でALPが112U/Lというのは通常は考えづらいです。
また,肝臓に腫瘤病変が再発した場合でも,この年齢になると腫瘍以外にも結節性過形成という良性の腫瘤や結節病変が発生することも多く,鑑別は必ずしも容易でありません。
すでに腎機能の低下も認められていますので,抗癌剤の副作用に対して今後さらに注意が必要となるかもしれません。
そもそも犬の肝細胞癌には,抗癌剤はあまり有効ではなく,再発例に対して積極的治療を行う場合には,再手術による切除が可能かどうかを検討します。
犬の肝細胞癌は完全切除ができれば8割程度で完治が望める疾患なのですが,本症例においては初回手術で完全切除ができなかった原因や,さらに現在の詳細な病態も不明なため,詳細な検査データやセカンドオピニオンなしには具体的なアドバイスがしにくケースです。
再手術の可能性や抗癌剤の副作用の問題など,主治医の先生に詳しくお尋ねになられて,今後の治療方針をご家族でご相談して頂くのが良いかと思います。

日時2021-12-08 21:47:28

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