イヌ・ネコの健康医療相談

相談・獣医師回答・コメント

(質問主)


猫アイコン 猫 3歳 オス 雑種

体重:3.8kg

飼育歴:1年10ヶ月

居住地:大阪府茨木市

飼育環境:室内

2歳の猫で1週間前に食欲不振があり通院、血液検査にてALT、AST1000超えだったので薬がでました。3日後に急変しふらつき、嘔吐。病院に着くと眼振もあり大声で鳴き明らかに異常な状態でした。 座薬ワゴビタールを入れ落ち着きました。再度血液検査をしアンモニア35、AST1000、ビリルビン17.5、尿素窒素25。黄疸あり。肝臓から頭に来ているのだろうとのこと。そこから瞳孔も開き反応もなく寝たきりです。初診から2週間たち毎日点滴、肝臓の薬、抗生剤をいれてもらっています。ALT324.AST141、ビリルビン35まで下がりました。黄疸も良くなってます。瞳孔は開いたままの手足ジタバタで寝たきりで威嚇したり唸ったりしています。食事は経鼻カテーテルを外しふやかしたドライフードを口元にもっていき食べてくれています。先生はこのまま抗生剤を入れていくしかないと言っています。脳の状態は改善する見込みはあるのでしょうか?

日時2021-07-14 12:12:12

専門の獣医師からの回答

血液検査の中でビリルビンの値はとんでもない値です。最初の検査でALT,ASTが>1000というのは,
肝細胞の著しく障害されていることを意味します。
黄疸の原因には,肝前性(溶血性),肝性,肝後性(閉塞性)に分類されますが,ここまで重度の高ビリルビン血症は,肝性または肝後性となります。
猫での肝性黄疸を認める疾患としては肝リピドーシスや伝染性腹膜炎が代表的です。
肝リピドーシスであれば,肝酵素のALPが高値を示し,エコー検査や肝針吸引(FNA)による細胞診で概ね診断が可能です。
肝後性黄疸としては胆石などの総胆管内閉塞や腸炎や膵炎および胆管肝炎などが複合して起こることもあります。
神経症状について肝不全時には高アンモニア血症による肝性脳症とよばれる病態がありますが,アンモニアは正常のようなので別の原因かもしれません。
薬物中毒などの可能性が全く無いのであれば,伝染性腹膜炎なども鑑別診断が必要かと思われます。
脳の状態が改善する見込みがあるかどうかに関しては,頂いたわずかな情報のみでは,わかりかねますし,そもそもの黄疸の原因もわかりません。
極めて深刻な病態であることは間違いない,主治医の先生によくご相談の上,必要によっては二次診療機関を含めたセカンドオピニオンが必要かもしれません。

日時2021-07-22 07:16:55

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