イヌ・ネコの健康医療相談

相談・獣医師回答・コメント

mane(質問主)


猫アイコン 猫 6歳 オス 雑種

体重:5.6kg

飼育歴:6年6ヶ月

居住地:滋賀県大津市

飼育環境:室内

雑種6歳の雄猫です。
エコー検査で多発性嚢胞腎と診断されました。
血液検査では、BUN 24.4、CRE 1.33、IP 3.6と、どれも正常値です。

かかりつけ医からは、
・早期の腎不全療法食の提案
・半年に一度程度の血液検査で経過観察
との診断をもらいました。

血液検査の頻度は、半年の一度程度の大丈夫でしょうか。
ラプロス、フォルテコールなどの投薬はまだ不要でしょうか。

ご意見宜しくお願い致します。

日時2021-07-10 19:20:09

専門の獣医師からの回答

 猫の多発性嚢胞腎は遺伝性の疾患で、生後、腎臓に嚢胞が形成され、その数および大きさが徐々に大きくなり、嚢胞が正常腎臓組織を圧迫することによって腎機能に障害が出てきます。この腎機能の低下は7歳ぐらいから出てくるものが多いようです。嚢胞の数や大きさが増大するのを遅らせるには、ヒトではトルバブタンという利尿剤の有効性が認められ使われ始めていますが、薬が高価であり、猫での使用データーも不十分なため、猫ではまだルーチンには使われていないのが現状です。いまのところ猫では嚢胞の数や大きさが増大するのを抑えるのには、水分を多くとることが推奨されているぐらいです。腎不全の徴候がみられるようになれば、一般的な腎不全の治療を行います。例えばCREが1.6を超えてこれば、腎不全用の低蛋白、低リン食を開始します。腎不全用の低リン食を与えていてもリンの値が参照値を超えてくるようであればりん吸着剤の投与を行います。尿蛋白がみられるようになればフォルテコールの投与などを開始します。貧血がみられるようになれば、貧血を改善する薬を投与します。血圧が上がってこればやはりフォルテコールなどを投与します。定期検査の間隔は嚢胞の数や大きさの増大のスピードによりますので、主治医の先生と相談しながら決めていってください。猫ちゃんが少しでも長くいい状態が保てることを祈っています。

日時2021-07-14 16:29:18

mane(質問主)


わかりやすく丁寧に説明いただきありがとうございます。
主治医の先生と相談しながら経過観察していきます。

日時2021-07-16 14:53:00

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