イヌ・ネコの健康医療相談

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カルクロ(質問主)


犬アイコン 犬 13歳 オス プードル(トイプードル)

体重:4.3kg

飼育歴:12年10ヶ月

居住地:東京都東村山市

飼育環境:室内

13才のトイプードル去勢済み雄です。
先日はお世話になりました。
ステロイドで消化器症状は収まり、体力的にも安定していたので生検に踏み切りました(内視鏡検査前にステロイドを入れるのはあまりよくありませんが……)
内視鏡検査の結果、消化器型リンパ腫ではなく、胃、十二指腸、回腸、大腸と全体的に軽度の胃腸炎とのことでした。とにかくリンパ腫でないことにホッとしておりますが、クローナリティ検査ではリンパ腫ではないのに陽性と出ました。何に対しての陽性なのか医師に聞くと「将来的にリンパ腫などの病気にかかるリスクが高い」という答えでした。
その病気にかかりやすい、かかりにくいとか遺伝子検査でわかるものなのでしょうか?
また、病理検査で胃の胃線上皮の細胞質内に大型のらせん菌が多数寄生しているらしく、ヘリコバクター属のピロリ菌、もしくはハイルマイニ菌ではないかと思われますが(菌の特定まではしてもらえませんでした)他にらせん菌で胃で生きられる細菌はありますか?
保菌しているために遺伝子検査で陽性が出たのでしょうか?
今、特に目立った消化器症状もなく、元気で食欲もあるのですが、抗生剤などで除菌する必要はありますか?(ステロイド投薬中です)
また、薬で除菌する必要のない場合、細菌の活性化を抑制するようなサプリだとやはり乳酸菌入りのものがいいのでしょうか?
質問ばかりで申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。

日時2020-07-18 20:59:38

専門の獣医師からの回答

先日,回答させて頂いた獣医師です。
治療経過ならびに病理組織検査などは予想された結果の中では,やや深刻です。

まず,飼い主様はリンパ腫ではなかったと確定的にお考えのようですが,病理検査は病理医の主観的な判断に委ねられるため,同じ標本でも病理医によって診断が異なる場合があることをご理解ください。
また,病理検査の材料がたまたま病変が明瞭でないところをサンプリングしていたり,ステロイドの治療により病変がマスキングされている可能性も否定できません。

次にリンパ球クロナリティー検査が陽性であったということは,将来リンパ腫になりやすいとかと言う意味よりも,T細胞またはB細胞がクローン増殖(腫瘍性増殖)を示していることを意味し,リンパ腫の可能性が高いことを意味します。ただ,リンパ球クロナリティー検査陽性例におて,1割程度はリンパ腫が否定的な症例があるため,現時点での解釈としては,クロナリティー検査のみでリンパ腫を確定診断することはできず,“クロナリティー陽性=リンパ腫”と断言できないとの見解となっております。
このため,病理組織検査とリンパ球クロナリティー検査を総合してリンパ腫の診断を下しますが,リンパ腫ではないと診断された症例が,その後にリンパ腫が明らかになる場合もあるため,診断は容易でありません。

なお,リンパ腫でない場合でも,リンパ球クロナリティー検査で陽性を示す症例は,そうでない症例に比べて予後が悪い傾向があるため,胃腸炎の診断が正しかったとしても油断はしないで下さい。

最後に胃内のラセン菌ですが,人のように胃癌との関連や確立された除菌プロトコールも犬では分かっていません。IBDの治療としてフラジールなどを使われる思いますので,螺旋菌に関しては投薬で様子見でよいかと思います。
今後の治療については,臨床症状や定期的な血液検査と超音波検査を行いながら投薬を調節することになるかと思います。
治療はおそらくエンドレスで必要になると思いますが,投薬内容やサプリについてはお答えする立場にありませんので,担当医の先生にお尋ねください。

日時2020-07-21 18:09:49

 
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