相談・獣医師回答・コメント
あずき(質問主)
犬 9歳 オス ヨークシャテリア
体重:5kg
飼育歴:8年5ヶ月
居住地:兵庫県尼崎市
飼育環境:室内
初めまして。宜しくお願い致します!
今まで特に病気もなく元気いっぱいな子でした。10日くらい前からいつもはすぐに食べてしまう朝ご飯、食べ終わるのに数時間かかったりしていました。一週間前程からはご飯をあまり食べたがらず、普段はカリカリだけしかあげていなくて缶詰めを食べさせて見ると食べてくれました。しかしまた食べなくなり病院へ。血液検査をする事になりました。4月の健康診断での血液検査で肝臓の数値が割と高めでGPT/ALT 106 ALP337でしたので3ヶ月後に再検査となっておりました。今回はGPT/ALT122 ALP526 CRP7.0
でした。ウルソとビクタスを8日分処方して頂きました。現在は先生からの助言もありササミ、人参、キャベツ、お米でお粥を作り食べさせています。これなら毎日食べてくれています。見てる限りでは家では元気にしています。吠えてみたりもしています。次回が月曜日の診察となります。先生はそんなに心配する事はないとは言ってくれますが、カリカリが食べれないのがやっぱり心配です。どうして食べれないと受け取れば良いのでしょうか?肝臓の数値はまた良くなりますか?ただただ心配でたまりません。嘔吐や下痢は全くありません。ただ散歩に少し連れて行きましたが途中で止まり抱っこして欲しいと歩かなくなりました。
どうか宜しくお願い致します!
2020-06-26 13:59:12
専門の獣医師からの回答
9歳の小型犬での食欲不振と肝酵素の上昇についてのご質問承りました。
まず,ALTはごく最近の細胞レベルでの障害の有無を把握する検査となります。
また,ALPに関しては胆汁うっ滞やホルモンなどの影響を受ける検査項目となります。
ALTもALPも一括りには肝酵素と呼ばれていますが,その上昇が肝臓にあるとは限りません。
いずれの肝酵素も様々な要因で簡単に上昇しますので,肝臓に負担のかかる何か疾患が起こっていることを教えてくれているだけの検査結果であり,肝酵素の上昇が持続している場合には,その治療を行う上で原因究明が重要となります。
今回頂いた情報のなかでは肝酵素よりもCRPという炎症マーカーが顕著に上昇していることの方がより深刻な異常です。CRPの推移は示されていないため,いつから炎症が起こっているのか,その程度は悪化しているのかどうかなどの判断はできません。
ビクタスが処方されていますが,これは細菌感染が疑われた場合に使用する抗生物質です。
ビクタス投与によってCRPや白血球数が速やかに正常化すれば,細菌感染がCRP上昇の原因と判断できるかもしれません。
いずれにしてもCRPの顕著な上昇を伴うような炎症がどこかでおこっているわけですから,その原因の究明は病態把握や今後の治療を決定する上で重要です。
すでに経過が長びいており,運動不耐性など臨床症状も持続していますので,深刻な疾患が潜んでいると考えて頂いた方がよいかと思います。
動物の病気の進行は人の数倍早いので,そろそろ次のステップとして精密検査が必要と思われます。
必要であれば二次診療機関でのセカンドオピニオンも含め,主治医の先生とよくご相談されるのがよいかと思います。
2020-06-29 08:42:46
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