相談・獣医師回答・コメント
coco(質問主)
犬 13歳 メス フレンチブルドック
体重:11kg
飼育歴:12年3ヶ月
居住地:千葉県八街市
飼育環境:室内
4/21に首の右側に1.5cm程のしこりがあることに気付き診察を受け注射で細胞を取り検査をしました。
検査機関に出すためその検査結果に一週間かかるとのことだったので、念の為別の動物病院で診てもらい細胞診をした結果、反応性過形成ではないかと言われ、抗生剤とステロイドを処方され2週間経過しました。
初めの病院の検査結果は反応性リンパ節を第一に疑うとの所見でした。
以下所見です。(標本上には細胞滴や血液成分を含む漿液を背景としてリンパ球が多く認められるが、変性、重層化により形態評価が困難な細胞も多い。組織球、好酸球なども混在する。形態が保持されるリンパ球には小型の細胞が多く認められるが、中~大型の細胞もやや増加する。) 以下コメントです。 (リンパ球が主体に採取されており、採取部位はリンパ節であると推察されます。採取されたリンパ球には変性、重層化により形態評価が困難な細胞も多いですが、炎症細胞の多様性もやや認められることから反応性リンパ節を第一に疑います。)
現在体の他の部分に腫れやしこりはなく、元気食欲はあります。 1週間ごとに診てもらいましたが、しこりは大きくはなっていないものの大きさは一回りほど小さくなった様に思いますが明らかな変化はないです。
主治医は、一旦薬は終了しこのまま様子を見るか外科でしこりを取り検査するかと言われました。年齢的なこともあり、麻酔や手術への不安も捨てきれませんが、このまま1週間から2週間様子を見て大きさが変わらなかったら手術で取ることも検討しています。
質問ですが、一般的に反応性過形成や反応性リンパ節の場合、抗生剤やステロイドで早くに縮小されるものですか?
しこりは首に右側1箇所のみで、 コリコリと手で触ると動く感じで多少は小さくなっているのですが、ステロイドや抗生剤を2週間服用してもなくならないということは過形成や反応性リンパ節の可能性は低くなりますか?
今回2つの病院の細胞診でリンパ腫を疑う所見はないのですが、薬の効果が見られず心配です。セカンドオピニオンをお願い致します。
よろしくお願いします。
2020-05-03 15:31:47
専門の獣医師からの回答
リンパ節は体の様々な部位に存在し、それぞれに担当する領域があります。例えば、下顎リンパ節は左右の顎の下あたりにあり、その周辺(頸部や口腔など)で炎症(免疫疾患を含む)や感染が生じると腫大します。今回の細胞診の結果からは、リンパ節が反応性に腫大していると考えられますので、腫大の原因は、リンパ腫よりも炎症や感染等に起因している可能性が高いと思われます。細胞診でリンパ腫の可能性を完全に否定できない場合には、診断を確定するためにリンパ節を摘出して病理組織学的検査を実施する必要があります。反応性に腫大したリンパ節は、治療によって原因(感染や炎症等)がおさまると元の大きさに戻ります(リンパ節は元々あるものなので、無くなることはありません)。反応性に腫大したリンパ節が、もとの大きさに戻るまでの時間は、原因となる疾患が急性か慢性かによって様々(急性は早く元に戻り、慢性は時間がかかる)です。右側のリンパ節が正常な大きさに戻ったかどうかにつきましては、腫大していない左側のリンパ節の大きさと比べてみれば良いと思います。治療で小さくなるものの正常な大きさまで戻っていない場合は、主治医の先生が言われているように、一度治療を終了して経過を観察し、再び腫大した場合に再検査を実施するという方向性で良いように思われます。主治医の先生とよくご相談ください。
2020-05-04 23:46:51
coco(質問主)
詳しいご回答をありがとうございます。
口の中を診ることが出来ていなかったので歯肉炎等がないか診てもらおうと思います。
安心しました。
ありがとうございました。
2020-05-05 08:05:58
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