イヌ・ネコの健康医療相談

相談・獣医師回答・コメント

コギーアンズ(質問主)


猫アイコン 猫 3歳 オス スコティッシュフォールド

体重:1.7kg

飼育歴:2年0ヶ月

居住地:東京都足立区

飼育環境:室内

・・・先ほど投稿しましたが、飼育環境が「屋外」になってしまっていたので。「屋内」に修正し再掲します・・・

【主症状】
食欲は程よくあるが体重の減少、元気がなくうずくまっていることが多い、毛艶が悪い、爪に異常が見られる、毛が殆ど抜けない、下痢・嘔吐(通院回数が増えたためと思料)

【経緯】
<<2019年10月>>
■両前足小指に違和感を訴え、ホームドクター①を受診、爪周囲炎の疑い(外用薬で治療)。
体重減少の指摘(2019.3=2.5kg, 2019.10=2.0kg)を受け、血液検査の提案を受ける
※所見では、甲状腺機能亢進症の疑いを懸念されたが、若齢のため右は排除※
■検査結果:尿路結石(ストルバイト値高め)の疑い、レントゲン検査の提案を受ける
後日、(ホームドクター①定休日の為)他院①で、血液及びレントゲン腹部エコー検査を受診
■検査結果:少量の腹水貯留、リンパの腫れを確認、内服薬セファクリア7日分処方

<<2019年11月>>
■腹腔内腫瘤検査のため、他院①にて、FIV /FeLV検査及び針生検、血液検査、血液電解質検査、猫膵臓特異的リパーゼスナップ検査の実施
■セファクリア服用も改善がみられない為、リンパ節過形成及び膵炎の疑いとして皮下点滴及びプレドニゾロン錠、ウルソ錠、エンロクリア錠7日分処方

<<2019年12月>>
■かかりつけ医①及び他院①:皮下点滴(3日おき)+プレドニゾロン錠、ウルソ錠、エンロクリア錠服用⇒右2院ではこれ以上の検査治療が難しいとのこと、かかりつけ医①より二次診療の医療センターを紹介される(このタイミングで、地域のかかりつけ医を変更した)
■二次診療先医療センターでは消化器科を受診、血液、レントゲン、エコー、下痢パネル、糞便等検査実施⇒リンパに10mm程度の腫れ、少量の腹水貯留、慢性膵炎の疑い、食事療法で1ヶ月経過観察(腸内バイオーム)
※上記検査により膵外分泌不全症の疑いは否定ができるとのこと※
■10月以降爪の違和感が続き、かかりつけ医②を受診(これまでの経緯、検査結果等は説明)、爪過角化症の疑い、ツメの真菌培養検査

<<2020年1月>>
■かかりつけ医②⇒爪糸状菌症の疑いあり、抗真菌剤服用開始

<<2020年2月>>
■かかりつけ医②:抗真菌剤服用するが改善がみられないため、再度真菌培養検査中
■二次診療先医療センター再診、血液検査、エコー検査実施▶⇒12月受診時からの改善なし(ただし、腸内バイオームにより下痢はかなり改善された)、アミノペプチド、低プロテイン分子の食事療法を14日間行った後、再度検査を検討とのこと
■東京都内猫専門医受診:
甲状腺機能亢進症検査⇒陰性
FIP⇒陰性
門脈シャント⇒結果まち

【現在】
以上の状態で、適切な処置ができないまま体重減少
2019年3月:2.5キロ
2019年10月:2キロ
2019年12月:1.9キロ
昨日:1.68キロ

高度医療センターなどで、内視鏡検査(及び開腹による病理検査)の提案はあり、血液検査の結果を獣医師が鑑みてもできる状態はありましたが、病院の判断は消極的でした。

IBDや腸のリンパ節拡張症の可能性も個人的には考えますが、次の一手が獣医師と相談しても、適切な一歩が進めていません。まして、二次診療先の高度医療センターでは、担当獣医師らの信頼を欠く行動があったため、この病院には命を預けることが難しいと思っています。

上記の状態の場合、次の手段としてはやはり内視鏡検査となるのでしょうか?他に適切な治療に進める可能性としてご助言賜りますようお願い申し上げます。

日時2020-02-14 12:25:33

専門の獣医師からの回答

若い猫が,慢性的な胃腸障害と体重の顕著な減少とのこと,ご心配ですね。
これまでの治療経過から考えても,難治性疾患であることは間違いありません。
一般的な治療に対する反応が悪く,これまでの検査で原因が特定されないとなると,次のステップとして腸生検は必須かと思われます。
腸生検には内視鏡検査と開腹下で行う検査がありますが,全層生検が必要な場合には開腹下で行われ,その場合には肝生検や腹腔内リンパ節生検も同時に可能です。
示された体重の減少があまりにも重度であるため,全身麻酔や開腹手術に耐えられるかどうかが心配です。
ここまで病態が悪くなると,侵襲性の検査自体にもかなりのリスクがあることを理解する必要があります。
さらに,これまでステロイド(プレドニゾロン)の投与も含めたいろいろな治療が試されているようで,いずれの治療にも反応が悪かったのなると,仮に診断が確定したとしても予後が悪い疾患の可能性もあるかと思います。
飼い主がどこまでの検査を希望されるか,そのリスクを受け入れられるかどうか,さらに精密検査を行っても診断がつかない場合があることや,診断が付いても予後不良である場合があることなどをご理解頂く必要があるかと思います。
ここまでこじらせてしまうと,リスクを伴う検査や適切な治療効果の評価は飼い主様と獣医師の信頼関係がないと難しいかと思います。
今後の検査や治療をどの施設(二次・三次診療施設)でどこまで行うのかなど,主治医の先生あるいはご家族でよくご相談されることをお薦めします。

日時2020-02-15 19:58:27

ネコのため、日頃から動物病院で受診することを習慣にしませんか?動物病院の写真を投稿して、プロジェクトに参加しよう!

 
これまでに3,000件以上もの相談が寄せられています。
みなさんの心配事に似ている過去の事例がないか、症状、病気、体の部位、薬、犬種・猫種など気になるキーワードで、相談・回答を検索してみましょう。

相談を検索する

種別: