イヌ・ネコの健康医療相談

相談・獣医師回答・コメント

まめちゃん(質問主)


犬アイコン 犬 13歳 オス 柴

体重:14kg

飼育歴:12年9ヶ月

居住地:愛知県小牧市

飼育環境:屋外

緑内障で両目とも失明しています。耳もかなり遠いです。
今年の4月頃(はっきりしませんが)左目が失明し、10月終わりに右目が
失明しました。
左目が開かなくなり食欲もなくぐったりして初めて病院に連れていったのですが、眼圧も計ることもなく緑内障と診断されることもなく炎症を抑える目薬が処方されたと思います。その時、右目が白っぽくなって白内障になっているかもと言われました。
症状から緑内障だったのではないかと思いますが、その後は放置状態でした。
今年の9月くらいからぶつかるようになり、左目と同じように目が開かない状態でぐったりしていたため再び病院に連れていきました。白眼の部分は充血して真っ赤で眼圧は84でチモレート(名前が間違ってるかもしれません)とステロップを処方されましたが、あまり改善しないので再診しましたが、眼圧も計ることもなく再び同じ点眼薬を処方されました。
やはり改善されないので、転院しました。
毎回しっかり眼圧も計ってくれ、始めは眼圧が74と68、ラタノプロストを処方してもらったところ、2回目は右が37くらいまで下がりましたが左目は68と高いままでしたが、先生がおっしゃるには左目は長い間放置されたため痛みになれてしまっているかもと言われました。
ただ、右目は痛みをすごく感じるようです。
現在はラタノプロストを1日1回の点眼では効かなくなってきたので、ベトラタンRトルソプトを併用で1日3回、頓服でonsiorという内服薬を併用していましたが、今日病院に連れて行ったところ眼圧が両目とも70以上あり、
あまり効いてないようでした。
先生は最終手段としては眼球摘出と言われましたが、かなり痛々しい姿になってしまうということでした。
ネットで摘出後シリコンを入れる手術があると知りましたが、先生がおっしゃるには全身麻酔をかけるので老犬の体にはとても負担がかかるとのことですが、とにかく痛みを何とかしてあげたいと思うばかりです。
何か方法はないのでしょうか?

日時2019-12-16 23:23:42

専門の獣医師からの回答

回答させていただきます。

 経過をみましたが、現状では、最終的な痛みからの解放がベストと自分も考えます。その場合は、書かれているように眼球摘出かシリコンボールインプラント(一般的には義眼手術と呼ばれていることが多いです。)が選択肢となります。自身も、どうしてもやもえず2回ほど両眼球摘出術を行ったことがありますが、外観的には、非常に受け入れがたい状況にはなってしまいます。そのような経験もあり、飼い主さんの心理的には、義眼のほうが受け入れやすいと考えています。(ただし犬本人にとっては、義眼も眼球摘出も同じです。犬自身は、社会生活において外観は重要ではありませんし、痛みからの解放という意味では義眼も摘出も効果は同じです。あくまで人側から考える心理的な側面という意味です。)なお、両方の違いは、費用と手術時間です。眼球摘出も当然全身麻酔下で行いますが、シリコン入れる場合は、摘出より、手術時間が少し長い、様々な道具が必要なので、費用がかかるなどになります。
 ちなみに、年齢的に心配ということもあるようですが、自分自身は、15歳で義眼手術したこともありますので、13歳なら不可能ということはないと思います。ただし、心肺、腎肝機能などが正常もしくは麻酔に耐えられる程度であることが条件ですし、麻酔で命を落とすリスクは、高齢であればあるほど、どれだけ心肺や内臓が正常であっても、当然あります。その上で、先生とよく話し合って、手術を決められたらいいかと思います。
 その他では、全身麻酔は必要になりますが、ゲンタマイシン注入療法による眼球の萎縮を人工的に起こすという方法もあります。この場合は、手技が簡易であるため、手術時間が短くてリスクを低くできるというメリットがあります。ただし、狙った通りの結果が出ない場合がある(眼圧が下がらない)、眼球が思った以上に委縮してしまい他のトラブルが出る(目ヤニで目の周囲がベトベトになったりします)、ゲンタマイシンという薬剤で腎不全を発症するなど決して完璧な方法ではありません。
 また、設備があれば、レーザー照射による眼圧の下降を狙う方法もあると思います。メリットは、手技が比較的簡便で、処置時間が短いということです。ただ、この場合も全身麻酔が必要、狙った通りの効果が出るかはやらないと分からない、場合によっては複数回の処置(つまり複数回の全身麻酔)になるなど、やはりいくつか弱点もあります。
 どちらにせよ、内科的には限界にきていると思います。外科手術を選択しない場合は、今されているように痛み止めの内服が現実的な選択肢です。
 以上のことを留意して、患者さんのご希望もありますし、担当の先生と十分話し合ってもらえればと思います。

ご参考なれば幸いです。

日時2019-12-17 20:43:08

まめちゃん(質問主)


ありがとうございました。
初めはシリコンボールインプラントを希望していましたが、現在通院している病院はその手術は実施していないので、実施している病院で診察してもらい、話を聞いてきました。
うちの犬はじっとしていることができず、診察を待つ間も他の犬と極力接触しないようにしています。
診察室に入ってもうろうろして、診察台に乗せると暴れます。その為、一番初めに診て頂いた病院では口輪、現在通院している病院ではエリザベスカラーを付けて貰っての診察です。
シリコンボールインプラントの話を聞きに行った病院では私は診察室の外に出されたので、どうしたのかはわかりませんが、外まで鳴き声が聞こえてました。
そんな状態を見て、シリコンインプラントをした後のケアがうまくできないかもと先生はおっしゃいました。
感染症にでもかかればもう一度シリコンを摘出しなければならなくなるかもしれないと。
こちらの相談で回答頂いたように、犬にとってはシリコンも眼球摘出も同じことだということで、家族で話し合った結果、通院している病院で眼球摘出のみを選択することにしました。
どんな姿になったとしても可愛い家族には変りありませんし、とにかく痛みをとってあげることが目的だと思いました。
今月終わりに手術前検査をして、来年早々手術になります。

日時2019-12-21 22:35:31

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