相談・獣医師回答・コメント
やま(質問主)
犬 13歳 メス プードル(トイプードル)
体重:3.6kg
飼育歴:13年5ヶ月
居住地:東京都北区
飼育環境:室内
【現在の病気】
・右副腎に約1.6mmの腫瘍(副腎の形で大きくなっているのではなく、ボコボコしている)
・膵炎
【相談したいこと】
1,手術での治療
2,薬での治療
3,悪化させないために安静に過ごす
上記のどれを選べばいいかがわからず困っております
かかりつけと紹介された検査専門の病院の2つに行きましたが
薬での治療が出なかったこともなぜだろうと気になってます
他院でセカンドオピニオンもしたいのですが
ストレスが悪化になると言われたため、
病院苦手な子なので病院にも連れて行けず、非常に不安でこちらに相談させていただきました。
何卒よろしくお願いします。
■かかりつけ院の意見
→悪化させないために安静に過ごす
■かかりつけ院から紹介された検査専門の病院の意見
→CT検査後ならリスクはあるが手術も可能と言われましたが
膵炎が治らないと検査はできないとのことです
ただ、副腎の腫瘍によって膵炎が起こっている場合は膵炎の治療をしても膵炎はよくならない
【経緯と症状】
※長文のため箇条書きに近い形で失礼致します
■かかりつけ院にて膵炎の発覚
9月から食欲が減る
10/25に膵炎と診断される
(アミラーゼとCRPの数値が高い)
点滴を行い食事の内容や量も膵炎治療用に変える
数値は増減を繰り返すが。食欲自体はある
ただ、治療のために食事量を少なくしているので体重が落ちていった
そこから膵炎の経過は順調になってきたので
少しずつ食事量を増やし続けていたが
12/5の夜、直前まで元気だったのに、
夜7時頃に激しい嘔吐が3回続き
立ったまま動かない状態になる
すぐに病院に連れて行き点滴をする
その際計った数値は過去最高になっていた
帰宅後、夜中になっても立ったまま震えが止まらない
抱きかかえている間は、震えが止まり眠ってくれた
朝になっても抱きかかえていないと震えが止まらないため
朝一に病院に行き点滴
数値もさらに高くなっていたため
精密検査が必要とのことで
高度医療センターを紹介してもらう
■紹介された病院にて副腎腫瘍の発覚
上記から3日後に検査となり(この日にはご飯を欲しがるまで元気に)
血液検査、レントゲン、エコー検査をした結果、やはり膵炎の数値は高く、
それとは別に1.6㎜ほどの腫瘍が見つかる(場所は右副腎で陽性悪性は不明)
もっとよく調べるには全身麻酔でのCT検査が必要で、
可能性として、
皮質腺癌(腫)、髄質腺癌(腫)、非機能性があるとのこと
いずれにしても手術で切除をするしかないとの事で
その手術は麻酔も危険性が高く
手術も難しいため
術後にも死の危険性があるとお話を受ける
また、膵炎は副腎腫瘍が原因で起こっているのではないかとのこと
かかりつけの病院に結果を報告してもらう
■病院から教わった今後の方針
かかりつけの病院に行くと
やはり手術は難しいため
今後は膵炎の治療ではなく
副腎腫瘍に刺激をなるべく与えないように生活していくとの方針
今後は体力が必要になるので
現在食欲があるなら食べさせたいが、
膵炎もあるので、まず2割(56グラム)までに食事量は押さえて
皮下点滴を2.3日に一回、または食欲がない日などに打っていきましょう
との事
お薬は以前からあげていた消化剤(votボルトミー)と
痛がった時の為に痛み止め(何かわからず)をいただく
以上が経緯と症状になります
ここ数日はロイヤルカナン低脂肪の缶詰めのみをグラムで計ってあげています
今は4.1㎏あった体重も3.6㎏まで下がり
触ると骨が浮き出ててる程です
脱毛や肉球まわりの石灰化無し
食欲、元気は今のところあります
話が長くなりましたが
是非お伺いしたいと思い相談させて頂きました
素人ゆえ分かりにくい説明だと思いますが
どうか宜しくお願い致します
2019-12-13 15:24:50
専門の獣医師からの回答
飼い主様がお聞きになりたいことはなんとなくは理解できるのですが,現時点でどこまでの検査が行われているのかが明確でなく,
二次病院の先生または主治医の先生に飼主様が理解できるように再度説明をしていただくのがよいかと思います。
ちなみに副腎に1.6mmの腫瘍とありますが,副腎内部に1.6mmの影があるのか,副腎腫大の指標である副腎径を示されているのであれば16mmあるいは1.6cmの間違いではないでしょうか?
また,現時点ではCT検査などの精密検査は受けられていないと推察しましたが,
副腎皮質腫瘍が疑われる場合,機能性か非機能性かはACTH負荷試験や内因性ACTHの測定などの血液での内分泌検査である程度推測できます。
もしホルモン産生性の機能性副腎腫瘍であった場合でも,内服薬である程度病態をコントロールすることはできます。
特に重度の副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)などの合併例で全身状態が悪い場合には内科的治療により病態の安定化をまって手術を行うのが一般的です。
老犬ですので,いろいろな合併症や基礎疾患を持ち合わせている可能性もありますので,
手術はそれなりにリスクを伴い,獣医師側も手術適応や予後評価は慎重に行う必要があります。
すでに顕著な体重減少が認められているということは,深刻な病態であることは間違いないので,
その主原因が本当に副腎腫瘍と関連があるかどうかを含め,専門的な病院で再度精密検査を検討されるのがよいかと思います。
2019-12-18 17:05:55
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