イヌ・ネコの健康医療相談

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とおる(質問主)


猫アイコン 猫 16歳 オス 雑種

体重:4.5kg

飼育歴:16年5ヶ月

居住地:香川県高松市

飼育環境:室内

2カ月ほど前から猫の背中に、ニキビのような腫瘍があり、最寄りの動物病院へ行きました。
感触は固く、獣医が強く押すと膿が出てきました。

現在他の場所への転移はなく、獣医曰く原因は分からないが、おそらく良性の腫瘍だろうとのことです。
現在は抗生物質を飲んでいますが、少しずつですが腫瘍が大きくなっている気もします。

手術で切除を勧められたのですが、16歳と高齢で腎臓機能もかなり衰えていると診断(ステージ3)をうけている為、全身麻酔のリスクが伴うと言われています。

猫自身は気にしておらず、触っても傷みなどは感じていないようです。
また、普段の様子も変わった様子はありません。
そこで相談なのですが、
「全身麻酔のリスクを負ってまで摘出すべきものなのか?」です。

猫自身は腫瘍に気づいてもいないようですし、普段通りの生活を送っています。
全身麻酔から目覚めないリスク、術後の腎臓機能の悪化リスクなどからご意見をいただきたいです。

日時2019-11-18 13:29:51

専門の獣医師からの回答

皮膚にできた腫瘍が悪性か良性かによって、対処は変わると思われます。悪性か良性かを鑑別するために最初に行う検査は、細胞診(無麻酔で腫瘍に針を刺して吸引し、採取できた細胞を染色し、顕微鏡で細胞の形態を観察します)です。細胞診は実施されていますか?細胞診だけで確定診断は難しい場合もありますが、悪性か良性かの鑑別はある程度可能(もちろん判断が難しい場合もあります)だと思います。細胞診の結果が良性腫瘍と判断された場合は、年齢や腎不全であることを考慮して、積極的な治療は行わずに経過を観察する(大きさの定期的なモニター(定規で縦横厚さを測定)は実施してください)ことも一つの選択肢だと思われます。良性腫瘍でも大きくなり、自潰して出血を伴うような場合は、摘出を考えることもあります。また、現在大きくなくても、摘出を希望される場合は、局所麻酔での手術を検討しても良いかもしれません。背中にある1cm未満の皮膚腫瘍でしたら、おとなしい猫なら摘出可能だと思われます。悪性腫瘍であった場合は、腎不全の高齢猫に全身麻酔をかけることになりますので、麻酔のリスクを評価するための検査を実施します。具体的には、血液検査、レントゲン検査、超音波検査などで、心臓、肺、肝臓、腎臓に問題がないか、転移をしていないかについて調べます。グレード3の腎不全の場合、他の臓器に問題がなければ、充分な水和(点滴で脱水を改善し、電解質のバランスを整える)を行い、腎臓排泄される麻酔(塩酸ケタミンなど)の使用を避けることで、手術が可能な場合もあります。麻酔適応と判断した場合は、次に手術の侵襲度と難易度について評価します。今回は小さな皮膚腫瘍の切除手術なので、侵襲度は低く、手術時間も短い手術になると思われます。麻酔リスク、手術の侵襲度と難易度を元に獣医師は手術の可否を判断し、飼い主様のご了承が得られた時点で手術を実施する運びとなります。ただ、手術を実施した場合でも、麻酔をかけた段階で不整脈が頻発するような場合は、その時点で手術を中止することもあります。また、全身麻酔が難しい場合は、局所麻酔での手術が可能かを検討することもありますが、悪性腫瘍の場合は、安全域を確保するために、1cm未満の皮膚腫瘍でも広範な切除が必要となる場合がありますので、あまり一般的ではありません。
16歳5ヵ月という高齢でステージ3の腎不全の猫の場合は、ご心配されているように慎重な判断が必要となります。手術を実施することに伴うリスクとこのまま放置した場合に予想されるリスクを比較検討ことが大切です。担当の獣医師とよくご相談ください。

日時2019-11-23 14:40:29

なぜ猫は腎臓病になりやすいのでしょうか。腎臓病の原因、代表的な症状、検査の基準値について、猫専門病院「東京猫医療センター」の服部幸院長が解説します。猫の健康に役立つ知識が身につく「まなびばsippo」をご覧下さい。

 
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