イヌ・ネコの健康医療相談

相談・獣医師回答・コメント

maria(質問主)


犬アイコン 犬 10歳 メス マルチーズ

体重:3.0kg

飼育歴:9年7ヶ月

居住地:大阪府大阪市港区

飼育環境:屋外


ALPについて調べていてお聞きしたくてメールしました。
2週間前に正常値だったALPが2週間後に一気に500になってました。
GGTを調べてなかったので参考に出来なかったんですが、
ALTなどは問題なかったのです。CBCの検査で以前よりも白血球と好中球と単球が高かったくらいです。それも正常範囲内でした。
少しその辺が気になって再検査を2週間後にしてみました。前回はCRPはしてないのでしてもらおうと思って。
2週間後の検査で一気にALPだけが上がっていました。いつも50くらいなのに500でした。
CRPは正常値内で気になってた白血球や好中球は若干低くなってて、単球だけが少しだけ正常値より高くなっていました。
CRPは正常だった場合、単球が少し高かっても炎症反応にならないのでしょうか?
それで思い当たる事があります。
ALPが上がった1週間前にフィラリアの薬を飲ませました。
薬のせいで胆汁うったい起こしてるんじゃないかな?と思ったんです。

以前から胆泥は少しある子です。
一気に2週間で上がる原因で一番高いものは何か教えてほしいです。

気になるガンだった場合そんな一気にあがりますか?
ホルモン系は調べていないですが違うような気がしています。
毛も抜けてないし多飲多尿も多食もないです。

日時2019-07-27 00:21:54

専門の獣医師からの回答

犬のALPは,他の動物に比べていろいろな疾患で上昇するため,GGTをはじめ他の臨床病理学所見や必要によりホルモン検査や画像診断と組み合わせての判断が必要となります。
犬のALPの上昇の最も一般的な原因は,胆汁うっ滞をおこす疾患,胃腸疾患,内分泌性疾患(特に副腎皮質ホルモンや甲状腺ホルモン関連),腫瘍などです。
犬のALPの特徴は,上記の疾患をはじめ,ALP上昇を引きおこす病態が起こった場合に,ALP産生が誘導されて血清中のALP活性が上昇します。
このため肝障害時に即効性に反応する逸脱性肝酵素であるALTやASTと異なり,血清ALPの上昇には,少し時間差があり,
ALP上昇のピークも原因発生から数日間遅れます。
さらにALTやASTなどの逸脱性肝酵素に比べて,犬のALPは血清半減期が72時間と長いため,原因が一過性の場合でも,
一旦上昇したALPが正常化するのに時間がかかります。
これらの特徴から,急性肝障害や肝外胆道閉塞などを引きおこす疾患時には逸脱性肝酵素と誘導性肝酵素の推移を調べることで,
肝酵素異常の原因が一過性のものか持続性のものかを判断するのに利用できます。

今回は白血球や好中球が普段より増加傾向していた2週間後にALPが普段の10倍の500まで上昇し,その際には逸脱性肝酵素の異常はなく,CRPも正常であったとのことですが,
ALP上昇2週間前に消化管や肝胆道系の炎症性疾患やあるいはストレスによる副腎皮質ホルモンの一過性上昇が起こっていた場合には起こり得る反応かと思います。
CRPは慢性炎症には感度が低く,2週間前に一過性の炎症があったとしても,正常化していて不思議はありません。
また単球の増加傾向は慢性炎症時にしばしば認められます。

脱毛や多飲多尿および多食は副腎皮質亢進症の典型的な臨床症状ですが,
初期の副腎腫瘍や下垂体腺腫の場合や,一過性の副腎皮質ホルモンの上昇の場合には,それらの症状は不明瞭のことも多く,
ALPだけが上昇することも少なくありません。

フィラリア予防薬の副作用も心配されているようですが,アレルギー体質でない限りは胆汁うっ滞を起こす可能性は低いのではと思います。
いずれにしてもALP上昇の原因は腫瘍も含め多岐にわたるため,
心配であれば時期を開けて再検査を行い,異常は進行するようであれば内分泌検査として内因性ACTHの測定,ACTH負荷試験や甲状腺ホルモン測定,
ならびに画像診断としてエコー検査やレントゲン検査,必要によりCT検査などの精査を行ってもらえばよいかと思います。

最後に飼育環境が屋外とありますが,屋内の間違いではないでしょうか?
また,不妊手術の有無が記載されていませんが,もし避妊手術を行っていないこの年齢の犬であれば,卵巣子宮の疾患も考慮する必要があります。
エコー検査でそのあたりも異常の有無は確認できると思います。

日時2019-08-03 00:12:51

 
これまでに2,000件以上もの相談が寄せられています。
みなさんの心配事に似ている過去の事例がないか、症状、病気、体の部位、薬、犬種・猫種など気になるキーワードで、相談・回答を検索してみましょう。

相談を検索する

種別: