イヌ・ネコの健康医療相談

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さち(質問主)


猫アイコン 猫 11歳 オス 雑種

体重:4.8kg

飼育歴:10年5ヶ月

居住地:東京都北区

飼育環境:室内

IBDかもしれないと診断された愛猫(下半身不随でもとは圧迫排尿、いまは尿閉塞後のカテーテル留置)の薬のことについてアドバイスをください。

現在は小腸のリンパ節に炎症があるとのことで、お腹がゆるく一日で2〜3回の軟便があり、一日で一回ほど嘔吐もあります。ご飯は以前と同じか少し少ないくらい食べて元気はあるようです。

5月末に異物による腸閉塞が疑われ試験開腹するも異物はすでになく、閉塞部より下の小腸に炎症あり。胃腸薬と抗生物質による治療が効果なく嘔吐が続き、ステロイド服用したところおさまった。(プレドニゾロン5ミリ)
同時期に尿道カテーテルを留置したことによる細菌感染の膀胱炎を発症し、抗生物質の服薬開始。(これはセカンド・オピニオンでわかったことで、当時は圧迫排尿でおしっこが出ずカテーテルの抜き差しを繰り返していた。抗生物質の細菌培養をしていなかったため、実は全く効いていなかった。これが1ヶ月弱続いていた。)

ステロイドは1錠から半錠へ、半錠から隔日へと2週間ほどのペースで減薬していました。最近まで嘔吐や下痢はあまりなかったのですが、1/4錠を隔日へと減薬したら、症状が少し出て来てしまいました。

現在は、膀胱炎の治療があるため、細菌培養で効果の認められた抗生物質二種類と胃薬、止血剤をだいたい二週間のんでいて、今週で飲みきります。あわせてステロイド1/4錠を隔日です。先日、腸炎の治療を再開して、ステロイドを増やす前に、下痢に効く抗生物質と免疫を高める薬を服用して様子を見てみようということになりました。

服薬開始して二日たちますが、正直なところ軟便が悪化してきています。形がなくなってきました。

こういった場合はどのくらいの期間様子をみてお薬を調整するものなのでしょうか?やはりステロイドの量をもとに戻さなければいけないでしょうか?
ホームドクターに不満は全くありませんが、別の先生のご意見も伺いたくこちらにご相談させて頂きました。
病名の診断をつけるためには全身麻酔して内視鏡しかないと言われ、老猫のためそれはやめました。IBDかがんと仮定してアドバイスを頂きたいです。よろしくお願いします。

日時2019-07-10 02:08:19

専門の獣医師からの回答

カテーテル排尿が必要な猫ちゃんが,腸炎や膀胱炎の併発とのことお困りですね。
まず,膀胱炎に関しては,麻痺性の排尿障害がある猫では避けて通れない合併症といえます。
蓄尿が持続することで細菌が増殖しやすく,カテーテル挿入あるいは留置により細菌性膀胱炎のリスクは高まります。
さらにステロイド(副腎皮質ホルモン)の投与も細菌感染の助長要因となります。
定期的に尿検査を行い,細菌の有無をチェックすると共に,細菌が消失しない場合には,
感受性検査を行い,感受性のある腎臓排泄性の抗生物質や抗菌薬を適切に使用することが重要です。
基本的には今回の症例ですと治療は生涯続くと思います。

次に下痢に対する治療ですが,これまでの治療経過をお聞きする限り,
抗生物質での治療はあまり有効ではないかもしれません。
膀胱炎の関係もありますので,抗生物質の投与は腸内細菌を乱すためにむしろ下痢の原因となることが多いです。
少なくとも過去にステロイドの投与に反応し,減薬によって症状が悪化したのであれば,
膀胱炎との兼ね合いもありますが,ステロイドの増薬を試してみるのもありかと思います。

現時点では慢性下痢の原因が不明であるため,試験的に投薬を行っている状態ですが,
慢性疾患ではやはり診断をはっきりさせることは重要です。
飼い主様も分かっていると思いますが,IBDとリンパ腫では予後が異なります。
リンパ腫であれば,予後はよくないので覚悟が必要です。もちろん抗癌剤の投与などより積極的な治療を行うことも可能です。

内視鏡の検査は,動物では全身麻酔が必須なので敬遠されがちですが,IBDとリンパ腫の鑑別は治療方針や予後を判定する上で非常に重要です。
近年では病理組織検査に加えて遺伝子検査もできるようになっており,診断レベルも上がっています。
ステロイド投薬中の動物における内視鏡検査による腸生検では,治療効果により診断が不明確になることがありますが,
現在ステロイドも極めて少ない量に減薬されており,症状もぶり返しているとなると私なら迷わず次のステップとして内視鏡検査をお勧めします。
年齢が11歳とのことですが,まだ老猫にはあたりません。まだまだ若いです。
過去に行った試験開腹にくらべれば,愛猫に対する負担は少ないかと思います。
内視鏡検査により病態がより詳しく判断できれば,治療法も自ずと決まってくるように思います。
主治医の先生ともよく相談されることをお勧めします。
お大事に!

日時2019-07-20 23:40:11

さち(質問主)


わかりやすいアドバイスをありがとうございます。
軟便が悪化したということで、やはりステロイドが増量になってしまいましたが、軟便と嘔吐に関しては落ち着きました。膀胱炎はなかなか治りませんが、生涯のつきあいになる覚悟でみていきたいと思います。
試験開腹で負担をかけてしまったのがかわいそうで内視鏡も怖くなっていましたが、改めてどんな検査なのかを先生に聞いてみようと思います。どうもありがとうございました。

日時2019-07-21 08:59:40

なぜ猫は腎臓病になりやすいのでしょうか。腎臓病の原因、代表的な症状、検査の基準値について、猫専門病院「東京猫医療センター」の服部幸院長が解説します。猫の健康に役立つ知識が身につく「まなびばsippo」をご覧下さい。

 
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