イヌ・ネコの健康医療相談

相談・獣医師回答・コメント

ゆり(質問主)


犬アイコン 犬 14歳 メス ミニチュアダックスフンド

体重:8.0kg

飼育歴:14年0ヶ月

居住地:兵庫県尼崎市

飼育環境:室内

2018年5/18に悪性乳腺腫瘍摘出した来週14歳になるMダックスの女の子です。
その時に子宮蓄膿症も発し、卵巣子宮共摘出しました。術後半年のレントゲンでは問題はありませんでした。
ひと月前に首をあげるのが痛いようで受診した際はレントゲンを撮らず、ステロイド薬を出され首は上がるようにはなりましたが、その後元気がなく再度受診したところ、レントゲンで右肺の斜め下にかけて、大きな腫瘍らしき物が写り肺への転移を指摘されました。
もともと食いしん坊の子ですが、現在も食欲もあり他の兄姉犬が残したフードまであさるほどです。時々1回ほど咳をする日もあります。
おしっこ、うんちはよく出て自分で歩いていきますが時々ふらつきます。
寝てる時間が多く、寝起きに特にふらつきます。
呼んだら尻尾もふるし、寝たまま目で後を追ったりもしていますが、呼吸も早くハァハァしてる時が多いです。
主治医の治療としては、ステロイドと抗生剤の投薬です。これだけで進行を遅らせたり痛みや苦しみから解放されるのでしょうか?
現在、痛みがあるのかはわかりませんが落ち着かない様子もみられます。
今後痛みを感じるのでしょうか?痛みや苦しみを取り除いて美味しい物を最期まで食べて今迄通り兄姉犬達と過ごさせてあげたいのですが、緩和療養についてアドバイスもお願い致します。
追記 今朝から立ち上がるのが困難になり支えないと起きられません。歩いてトイレには行きます。

日時2019-06-30 20:45:04

専門の獣医師からの回答

 乳腺悪性腫瘍の肺転移を前提としてお話しさせて頂きます(乳腺腫瘍を摘出された時の病理組織学的検査で、完全切除、脈管浸潤なし、リンパ節転移なしという結果でしたら、乳腺腫瘍の肺転移の可能性も否定はできませんが、肺原発腫瘍も考えられます)
 乳腺悪性腫瘍の肺転移に対する治療として、根治が期待できるものは、残念ながら現在のところみつかっていません。緩和治療(根治を期待しない治療)としては、抗癌剤(ドキソルビシン、カルボプラチン、ミトキサントロンなど)投与、ピロキシカム投与、分子標的薬(トセラニブ)投与、放射線治療などがありますが、治療効果は部分寛解(少し小さくなった)や進行の抑制(大きくなる速度が遅くなった)に留まっており、反応率は低く、エビデンス(データによる客観的な証明)も確立されていません。現在、ステロイドと抗生物質で治療されているとのことですが、もし低血糖(乳腺癌でみられることがあり、ふらつきの原因になることもあります)を起こしているようでしたら、ステロイドが効果(血糖値を上げる)を発揮しているかもしれません。その他にステロイドに期待する効果として、食欲増進作用や抗炎症(腫瘍により周囲の正常組織が破壊された場合に起こる炎症を鎮める)作用、抗生物質に期待する効果として、感染予防作用がありますが、どちらの薬剤も腫瘍に対する直接的な効果(部分寛解や進行の抑制)は期待できません。もし、積極的な緩和治療を希望されるようでしたら、担当の獣医師と効果や副作用についてよくご相談されてから、ご判断されることをお勧め致します。
 今後につきましては、痛みを伴うことはあまりないと思いますが、呼吸が苦しくなってくることが予想されます。胸水が溜まってくる場合もあります。呼吸が苦しくなってくると犬はあまり動かなくなり、さらに悪化すると伏臥(うつ伏せ)か犬座(おすわり)の姿勢をとるようになります。これらの姿勢は、心臓の重さが、肺が膨らむ際の負担にならないので、呼吸が一番楽にできます。人間の感覚で、無理に横臥にさせたりすると余計に呼吸が苦しくなりますので、注意してください。
食欲があるうちは、食べられるもの(おいしいもの)を与えてください。免疫力を下げないようにするためには、ストレスをかけないことやしっかり栄養をとることも大切です。日々大切にお過ごしください。

日時2019-07-04 01:27:11

ゆり(質問主)


回答ありがとうございます。
あれから四肢が立たず首もぐにゃぐにゃで寝たきりになりました。
寝たきりになって4日たちましたが、咳をしなくなり呼吸も落ち着いています。
食欲もあり、おやつも食べます。ご飯の用意をしていると他の子と同じくワンワン催促します。
尿意や便意を感じたらわんわん吠えて教えてくれますが、立ち上がれないのでトイレ迄連れて行ってます。
立たせようとすると首もぐにゃぐにゃで立てませんが、ご飯の用意をすると首を立ててキッチンの方に振り返りわんわん催促するのです。
肺への転移の可能性を言われましたが、他の病の可能性はありますか?

日時2019-07-05 22:18:48

1ヵ月前に頸部の痛みがあり、その後四肢麻痺が生じているようでしたら、頸部椎間板ヘルニア或いは脊髄腫瘍を疑います。診断の確定には、MRI検査或いは脊髄造影検査が必要です。乳腺腫瘍の肺転移に伴う症状の可能性は低いと思われますので、早く診察を受けられた方が良いと思います。

日時2019-07-06 13:34:50

ゆり(質問主)


回答ありがとうございます。
寝たきりになってから排尿排便の度に鳴いて教えてくれますが、どの体制をしても排尿排便時に酸欠になりチアノーゼ状態になります。
先程は、1時間に3度も起こり、もうダメかと思いましたが、排便後に落ち着いて穏やかになりました。
毎日、排尿排便の度に酸欠になるのが怖いです。
もちろん、通ってる病院にも相談に行きますが、他の先生方の意見も聞きたくて、よろしくお願いいたします。薬は朝晩ステロイド半錠ずつ、朝に抗生剤1錠、サプリはヘルニアの為にニューロアクトと今月になって免疫力アップの為にコルディGを飲んでます。

日時2019-07-06 23:49:40

 排尿排便時にチアノーゼになるとのことでしたら、年齢から考えて心疾患の疑いがあるかもしれません。また、乳腺悪性腫瘍の肺転移や頸部椎間板ヘルニアの進行による呼吸抑制により、酸素欠乏になっている可能性も考えられます。今飲まれているお薬に心臓の治療薬は含まれていないようですが、実際にその子の診察を行い、状態を一番よく把握されているのは、主治医の先生だと思いますので、不安なことがありましたら、日々の変化を詳しく伝えて、早急に対処してもらうことが大切だと思います。

日時2019-07-07 12:28:06

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