イヌ・ネコの健康医療相談

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さとのの(質問主)


猫アイコン 猫 1歳 オス ソマリ

体重:3.9kg

飼育歴:0年6ヶ月

居住地:東京都江東区

飼育環境:室内

トリコモナス腸炎と診断されて半年になります。抗菌剤等色々と試しましたが、なかなか落ちずに今に至ります。
同居猫がいたのでお互いでうつしあったのだろうと言う事と、先日、同居猫がFIPで亡くなったので、恐らくコロナウイルスは保菌しているであろうという事です。
コロナウイルスがいるとトリコモナスも落ちづらいと言われました。FIPの同居猫にかかりきりになってしまっていたので、この子は後回しになってしまっていましたが、通院と服薬はしていました。
お薬をやめてしばらくすると下痢になるの繰り返しです。
残念ですがこの子1人になってしまったので、治りやすい環境になったのではと思っています。が、長くトリコモナスがいると治りづらいと言われました。
下痢をしている以外に症状は特になく、食欲も運動量も多めです。体重減少もありません。
検便以外の検査は今のところ必要ないだろうと言われやっていません。先日、ドロンタールとレボリューション6を使用しました。トリコモナスのお薬と整腸剤を服用中です。
心配なのは、コロナウイルスにはFIPに移行しやすい種類などがあるのでしょうか?また、成猫になって症状がなくなっても、トリコモナスやコロナウイルスを保菌していると、ほかの猫にうつしてしまうのでしょうか?
しばらく先の事になりますが、保護猫をお迎えする話もありまして、お受けできるかどうかの心配もあります。
かかりつけの先生を信頼してはいますが、ほかの先生のご意見も伺いたく質問致しました。
どうぞよろしくお願いします。

日時2019-06-26 14:20:45

専門の獣医師からの回答

 まず,猫に感染するトリコモナスフィータスと呼ばれる原虫は,感染猫の糞便中に排泄されるため,
他の猫には糞便を介して経口感染します。
このためトイレの共有などにより,同居猫には容易に感染してしまいます。
トリコモナスフィータスの病原性は一般的にはそれほど強くはないといわれていますが,免疫力が低下した時に下痢などの症状を発現します。
感染猫に対しては抗駆虫薬で駆除しますが,完全な駆除が困難であったり,再発がしばしば認められます。
 一方,猫に感染するコロナウイルには,病害性が低い「猫腸コロナウイルス(FECV)」と致死的疾患である猫伝染性腹膜炎(FIP)の原因である「猫伝染性腹膜炎ウイルス(FIPV)」があります。
これらのウイルスは,感染しても多くの猫は発症しないのですが,免疫力が低い幼齢猫や,免疫不全を引き起こすような猫白血病ウイルス(FeLV)や猫後天性免疫不全ウイルス(FIV)の感染猫では,
FIPの発症リスクが高くなる傾向があります。
 トリコモナスに関しては,現在単独飼育とのことなので,環境の衛生を徹底し,有効な駆虫薬の使用で完全に駆除できる可能性もあるかと思います。
いずれにしても猫下痢は慢性化すると難治性を示すことが多いので,食事療法や下痢止めなどの適切な治療を受けるとともに,
治療に対する反応が悪ければその他の原因がないかも再調査する必要があるかもしれません。
なお,多頭飼育になるとストレスの問題や寄生虫やウイルス性疾患の感染症リスクや発症リスクが格段に上がる傾向がある為,
一般論としては現時点ではあまりお勧めはできません。

日時2019-07-01 09:07:18

さとのの(質問主)


ご丁寧にお返事くださりありがとうございました。
かかりつけの先生を信じてしっかりと環境を整えてトリコモナスを駆虫できるようにしたいと思います。
保菌しているであろうコロナウイルスがFECVなのかFIPVなのかは現時点で検査して分かるものなのでしょうか?下痢パネルや抗体値検査とは別の検査でしょうか?猫に負担がないのだったら検査してみたいと思います。
また、新しい子をお迎えする件は、危険性が増すのならやめておこうと思いました。
どうもありがとうございました。

日時2019-07-02 12:59:32

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