イヌ・ネコの健康医療相談

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えびす(質問主)


猫アイコン 猫 11歳 オス ラグドール

体重:5.3kg

飼育歴:10年6ヶ月

居住地:大阪府羽曳野市

飼育環境:室内

2月20日にシーチキンを小さじ2杯ほど摂取後、1~2時間後に複数回嘔吐する。その後活気なく体を触られるのを激しく嫌がる。翌日より水分も食事も一切摂らなくなり、排尿が見られなかったため半日後の21日夕方に病院受診する。
診察後膀胱に尿が貯留していることと嘔吐がおさまっているので、内服のみで経過観察となる。(プロナミドとフラジール)

翌日も経口摂取全くなし、排尿1回/日でかなりアンモニア臭がきついため2月23日夕方に再度受診する。採血結果脱水以外に著名な検査結果の異常が認められず。点滴をしてもらい帰宅する。発熱なし。内服をプロナミドと継続処方され、追加でメトクロプラミドが処方される。

赤血球容積 49↑
血漿総蛋白 10.2↑
血小板数 12.4
白血球数 8200
血糖値 220↑
血中尿素窒素 27.7
クレアチニン 1.1
ナトリウム 145
カリウム 2.9
クロール 102
カルシウム10.4
GPT 59
ALP 85
アルブミン 4.1
リパーゼ 9


本日2月24日、点滴後排尿が1回あり、排尿量は元気な時の1回分ほどある。臭いもビタミン剤以外の悪臭はなし。全身状態は、依然活気なく経口摂取も全くしない。排便も20日の午前中に一度確認後は、排便していない。
触れても怒らなくなったが、元気な時は甘えてきていたが現在は一人で静かなところを好んでいる。

①はじめは、シーチキンを食べて胃腸障害を起こしたのか?と思っていましたが、経口摂取をしなくなって5日目を迎えようとしています。何か他に原因があるのでしょうか?

②点滴を23日にしてもらいましたが、明日25日も全く経口摂取しない場合は再度受診するのが良いでしょうか?主治医は26日まで自宅で様子を見てもらってもよいですとお話しされていましたが、猫は何日絶飲絶食の状態で経過観察可能なのでしょうか?



日時2019-02-24 22:04:42

専門の獣医師からの回答

シーチキンは魚の油付けなので,胃腸が弱い動物であれば,摂取により異常を発現することがしばしばあります。
対症療法により食欲が改善しないとなれば,基礎疾患が潜んでいてそれが悪化した可能性もあるかもしれません。

血液検査で総蛋白の著しい高値と著しい低カリウム血症が見られているようですが,
前者は赤血球容積(PCV)の上昇を伴っていることから脱水の影響が最も可能性が高いと思われます。
補液を行っても低アルブミン血症を伴わない高蛋白血症(高グロブリン血症)が改善しない場合には,
基礎疾患として慢性の感染症や免疫疾患あるいは猫伝染性腹膜炎などを疑う必要があります。

低カリウム血症は嘔吐や下痢などの消化器症状でしばしば起こる病態ですが,かなり深刻な数値です。
食欲が改善すれば自然に改善することもありますが,食欲廃絶や消化器症状が持続していれば,改善が得られず,
さらに悪化するかもしれません。低カリウム血症により活力や元気の低下が起こります。

いずれにしても簡単な対症療法で改善しないのであれば,それだけ深刻な胃腸障害が起こっているか,
膵炎や腫瘍性疾患などの基礎疾患や併発症も検討する必要があるかと思います。
猫の膵炎はリパーゼの測定では判断ができません。

性別が書かれていないので体重のみで栄養状態を推測できませんが,太っている猫は3日以上の絶食で肝リピドーシスを発症するリスクが高くなります。

今後の治療のアドバイスですが,飲水も不十分であれば,食欲が改善するまで毎日通院して皮下補液を行うか,
より効果的な方法を望まれるのであれば,十分な水分補給と低カリウム血症などの電解質補正を行うために,
入院下での静脈内持続点滴が推奨されます。
上記治療に反応しない場合には,精密検査を行って原因究明が必要となりますので,
主治医の先生とよくご相談ながら治療を進めてもらってください。

最後に猫には人用に加工されたシーチキンやサバ缶などを与えてはいけません。
油の問題だけでなく,それらを主食にすると猫ではビタミンE欠乏による黄色脂肪症の原因となります。

日時2019-03-03 15:34:03

 
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