イヌ・ネコの健康医療相談

相談・獣医師回答・コメント

ナナ(質問主)


猫アイコン 猫 11歳 メス ラグドール

体重:4.7kg

飼育歴:10年9ヶ月

居住地:茨城県つくば市

飼育環境:室内

猫、ラグドール、11歳、♀
11/11に黄疸が出てるということで採血、エコー、肝臓の針生検を行いました。
◯血液検査の結果◯
ALTが512、ALKPが349、GGTが20、TBILが3.1あり、RDWも30.1%、
◯針生検の結果◯
幹細胞には代謝性肝疾患を示唆する細胞数の変性は認められないら周囲にはリンパ球やマクロファージ主体の混合性炎症性細胞数が認められる。リンパ球は成熟リンパ球が主体であり、リンパ腫と判定されるような芽細胞の増加は認められない。
◯試した治療◯
1週間毎に
ウルソ50→ウルソ50→プレドニン5mg→プレドニン5mg→ウルソ50(現在)
◯現在の様子◯
すこぶる元気で、ご飯もよく食べ、よく遊ぶ。
ただし、肝臓の数値と炎症は1ヶ月間ほぼ変わらず依然として黄疸があり、ここ最近の数値は、ALT 565、ALKP 316、GGT 15、TBIL 2.8。
◯医師の説明◯
針生検の結果、胆管肝炎の疑いでステロイドを2週間飲み続けたけれど効果が見られない。となると、原因を究明するにはお腹を開けて肝臓を生検をしたほうがいい。
ただし、1ヶ月間数値が特に変わったわけではないので緊急性があるわけではない。ウルソを飲みながら1ヶ月ほど次の治療はどうするか考えてほしい。
◯質問内容◯
肝生検はやるべきなのでしょうか?
11歳の高齢猫を検査の為とはいえなるべく開腹手術をしたくありません。
若猫ならまだしも体力の面や傷の治りも段々と衰えていくのに、病名が分からないかもしれない、分かったところで何もできないかもしれない、それなのに開腹して痛い思いをしたり、入院でストレスをかけたりするのは本当に猫のためになるのか?と考えてしまいます。
でも、担当医さんが言う今は良くても急変したときに病名が分からないと手の打ちようがなくなってしまう。その時に、おそらく後悔をする。幸い今のところ食欲もあるしそこそこ元気なら、やるタイミングは今ではないか、という説明も分かります。
私と家族と担当医さんの言葉だけで決める前に、他の方はどう考えるのかをお聞きしたいです。
何卒よろしくお願いします。

日時2018-12-14 01:02:44

専門の獣医師からの回答

慢性的な黄疸が認められるとのことであれば,精密検査により原因を究明しないと適切な治療はできません。
今回の黄疸の原因として,肝性黄疸か閉塞性黄疸かの鑑別が重要かと思われます。
伝染性腹膜炎,化膿性胆管肝炎,リンパ急性胆管肝炎や肝リピドーシスあるいは肝リンパ腫など肝性黄疸であるのか,閉塞性黄疸であるのかの鑑別が必要です。
上記に示したような肝性黄疸の原因は肝生検で診断がつきやすいですが,閉塞性黄疸の原因は肝生検のみで診断が得られるとは限りません。
閉塞性黄疸では,膵炎や腸炎など炎症性疾患に加えて,胆管癌やカルチノイドあるいはリンパ腫や小腸腺癌などの腫瘍性疾患も鑑別に入れる必要があります。
いずれにしても猫の黄疸は,ピンポイントの検査では正確な診断が得られないこともあり,専門病院では多角的な検査を行います。
外科的疾患が明らかな場合には開腹手術によるアプローチも考えますが,当院であればまずはCT検査や内視鏡検査を行う症例かと思います。
主治医の先生により専門的な病院を紹介して頂くことも含め,よくご相談されてみてはいかがでしょうか。

日時2018-12-21 01:17:48

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