イヌ・ネコの健康医療相談

猫の血便がフードを変えても治らず、病院を受診しています

飼い主からの相談に専門の獣医師が回答します

おまめ(質問主)


猫アイコン 猫 1歳 オス アメリカンショートヘア

体重:4.3kg

飼育歴:1年2ヶ月

居住地:愛知県東海市

飼育環境:室内

猫の血便について。
1才半、去勢済、完全室内飼いです。
お迎えしてから約1年、ショップ時代からのブランドa(チキン、子猫用から去勢用に途中変更あり)を与えておりましたが、穀物が多いこと、うんちがパサパサしていることが気になり、8/12からグレインフリーのナチュラルフードbに徐々に切替をしました。8/19に血便を2回、20日には下痢をしたため、受診。ビオイムバスター3日ディオバスター7日をのみ、血便は治まりました。
治まればまた切り替えてよいとのことであったため、8/31からブランドc-1(魚メイン、グレインフリーではない)に切替を始めました。9月中旬から10月中旬まで血便が出たり出なかったりで5回あり、また病院を受診。今度はフラジールとビオイムバスターを1週間を2回の計2週間(薬が効いたのか判断するため長めに処方)飲みました。飲んだ翌日から血便が止まり、飲み終えた翌日からまた血便が出てしまい、また受診。
先生からは、服薬後あまりにすぐ止まりすぐ出ているため、薬が効いたのかたまたまか分からないとのことでした。最悪はリンパ腫だから内視鏡検査だが、高齢猫よりは可能性は低いし、本人にも負担があるのでフードを変えてみてはと言われ、c-2(同じブランドのチキンメイン)に変更しましたがまた血便が出ています。11月で計8回程です。
排便は1~1.5日に1度、気を付けて見ていますが、血便ではないと思われるときもあります。嘔吐・下痢はなく、形がきれいにあるうんちに鮮血がついている状態です。食欲はしっかりとあり、朝夕計量したフードは必ず完食します。健康面で今まで問題はなく、お迎え直後に血便がありましたが服薬で治り、他はおしりが切れたのかと思われる血便がごくまれにあったくらいです。過去に紐を飲み込んだことはあり(排出は確認)、私が気づいていない誤食の可能性はゼロとは言えません。
a~cはいずれもドライフードで、他に食べるのは人用ヨーグルトの蓋1舐めと猫用歯磨き粉のみ。おやつはまぐろ味の液状の物ですが、月に1度程度で日常的な習慣はありません。思い当たる環境変化はなく、来客があっても逃げ回る性格ではありません。うんちを持って受診していますので、便検査は異常ないようです。
同じブランドでは切替の意味がないのかとまた別のブランドに変えようかと思いますが、様子をみていいのでしょうか?また、フードの影響を見る場合、どれくらいの期間与えればいいのでしょうか?
都度病院を受診していますが、治らず悩んでおります。何をご説明すればいいのか判断しかね、長く拙い文章ですが、どんなことでも結構ですのでご助言くださいますようお願い致します。
なお、写真は11/29の血便です。

日時2018-11-29 15:51:30

専門の獣医師からの回答

便の表面に血液とすぐわかるものが付着する慢性腸症(3週間以上)と理解します。その出血は主に大腸性であると思われます。このような場合の治療トライアルは、通常は低アレルギー療法食で反応するか場合は、食事反応性腸症、それに反応しない場合は抗菌薬(フラジールを含む)の投与を行って良化するものは抗菌薬反応性腸症、それに反応がない場合は免疫抑制薬を使用して良化するものを免疫抑制薬反応性腸症(ステロイド反応性腸症)、それにも反応しないものは治療抵抗性腸症とされ、腸リンパ腫の内在を疑います。相談されている猫は、ブランドbに変更してから便に血液が付着しはじめたと理解します。通常、考えるのはブランドaに戻すということですが、なぜそうされないのですか。ブランドaを食べている時は、便がパサパサしているということですので、かなり繊維分が多い食事であることが推測されます。前述の治療トライアル通りにすると食事を低アレルギー食にするとありますが、高繊維質のフードで改善するものも含まれます。また、病態の理解を単純化するためにも、必要のない副食は中止すべきですね。まずは、最低でも2週間ブランドaにして、便の様子をみることをお勧めします。傷害された大腸粘膜の修復のために、整腸薬や場合によっては抗菌薬の使用をすることで、より早い回復が望めます。それでも、ダメな時は別の、今度は低アレルギー食(新規タンパク、または加水分解フード)を最低でも2週間給餌してください。当然ですが、食事の量は多少少ない方が、腸粘膜の修復には優しいかもしれません。

日時2018-12-03 16:26:26

ネコのため、日頃から動物病院で受診することを習慣にしませんか?動物病院の写真を投稿して、プロジェクトに参加しよう!

 
これまでに3,000件以上もの相談が寄せられています。
みなさんの心配事に似ている過去の事例がないか、症状、病気、体の部位、薬、犬種・猫種など気になるキーワードで、相談・回答を検索してみましょう。

相談を検索する

種別: