イヌ・ネコの健康医療相談

相談・獣医師回答・コメント

なな(質問主)


猫アイコン 猫 13歳 メス 雑種

体重:不明

飼育歴:13年7ヶ月

居住地:山梨県甲斐市

飼育環境:室内

初めまして。
この度は実家で飼われている猫についてご相談させていただきます。
相談者である私は普段実家の猫とは離れて暮らしております。
後述の「現在の病状」は私が昨日(11月18日時点)確認したものであり「発症からの経過」は、飼い主である私の母から伺ったものです。
各説明が少し長くなり恐縮でありますが、ご確認いただき、ご回答いただけたら幸いです。
何卒、宜しくお願い致します。

■種類、性別
猫、雑種、雌

■年齢
12歳5ヶ月

■病状
現在、右鼻の中に腫瘍ができ、右鼻中部から右目瞼にかけてが腫瘍により膨らみ、顔が半分歪んでしまっています。また、右の鼻の穴と右目瞼から腫瘍のようなものが若干見えており、右目瞼が完全に閉じきりません。腫瘍のない左鼻からは粘り気のある鼻水が出ます。(常に出ている訳では無いですが、日に数度、鼻に鼻水がくっついている感じです。)
歩いたりコロコロ転がったりする時等、ゴーゴーとイビキをかいているような音を立てながら息をしています。逆に、箱座りをして落ち着いてる時や寝てる時は音は立てず、普通に息をしてます。
ご飯を通常量食べたり、排泄をしたり、散歩に出たがったり、階段をかけ登ったり、寝転がってじゃれたりなど、現在は腫瘍ができる以前の行動ができていますが、腫瘍が出来てから体重は減りました。

■発症から現在に至るまでの経過
今年1月から鼻をフガフガと鳴らし、鼻水が少量出るなどの症状が出始め、その時点では病院から「猫風邪」と診断されました。その後、上記の症状が治らないので再度病院に行くと「高齢により、これまで悪かった部位の症状が顕著に現れるようになった。今後一生付き合っていくものになるだろう」と言われました。
今年の8月頃、鼻が腫れる症状が出て、遊ぶ元気もなくなってしまったので病院に行くと「元々猫ウィルスのキャリアだったのが発症し、鼻の中に腫瘍ができてしまったのだと思う。正確なことを知るには精密検査をしなければならないが、検査や治療を行うには体力が持たないかもしれない。現状、次の朝を迎えられるかどうか。すぐに亡くなってしまってもおかしくない状況」と言われました。
飼い主である母は「どうせ命が短くないのなら苦しい思いや怖い思いをさせずに見送りたい。」と判断し、その後精密検査などは受けておりません。ただ、1週間に1度病状の確認と抗生物質の摂取に病院へ通っています。
すぐに亡くなってしまうだろうと診断を受けてから3ヶ月半程経過しました。腫瘍は大きくなっているそうですが、通常量の食事、排泄、じゃれ合い、走ったり散歩の催促をするなど、具合が悪そうにしていた8月中と比べると体調自体は回復しました。

■知りたいこと
・上記の症状は医師の言うような猫ウィルスによる腫瘍の可能性が高いのでしょうか。また、他の病気の可能性はありますか。

・病状の原因を知るために必要な検査はどのようなものになるのか、また、検査に伴うリスク(全身麻酔のように猫に大きな負担がかかるかなど)及び一般的な費用を教えてください。

・無治療の場合、腫瘍は最終的にどれ程まで大きくなってしまうと思われますか。

・現状は元気そうにはしてますが、いつ体調が悪化するかわかりません。
その際、猫にとって痛い思いや辛さを伴わず看取れる方法はありますか。

以上、ご回答の程、何卒宜しく御願い致します。


日時2018-11-19 18:30:41

専門の獣医師からの回答

現在の症状からは、やはり鼻の腫瘍(鼻腔内腺癌、扁平上皮癌、リンパ腫など)の可能性が高いと思われます。似たような症状を呈する病気として、クリプトコッカス感染症(土壌中やハトの糞にみられる酵母菌の一種で肉芽腫を形成)、アスペルギルスなどの糸状菌(真菌・カビ)感染症などがあります。
また、慢性鼻炎による副鼻腔炎から眉間の骨が化膿して腫れてくる場合もあります。とても残念なことですが、鼻の腫瘍の初期症状は御愛猫の場合と同様、通常の慢性鼻炎と区別が付き難く、どうしても少し進行してから鼻炎以外の原因を疑うことになるのが一般的です。
*「猫ウイルス」が「猫白血病ウイルス」や「猫免疫不全ウイルス」のことであれば、これらのウイルスのキャリア猫は、そうでない猫に比べ腫瘍の発生リスクは高いといえます。
*治療方法は原因によります。鼻を鳴らしたり、鼻水が出る症状から始まって現在に至っているとのことですので、残念ながら腫瘍の可能性が高いように思われます。鼻のリンパ腫の場合は、放射線治療か抗癌剤治療が有効です。リンパ腫が疑われる場合は、体調が許すなら検査をして治療を受けてみる価値があるのですが、治療効果にはやはり個体差があります。鼻腔内腺癌や扁平上皮癌で、顔が歪むまでに進行しているとなりますと、あまり効果的な治療法がありません。進行を遅らせる効果を期待して「分子標的薬」の一つである「パラディア」(犬の肥満細胞腫の治療薬として認可されたお薬)の投与が、効能外使用になりますが試みられています。
原因と進行の程度が把握できれば、治療を受けるかどうかを含め方針を決めやすいのですが、それには生検(悪い組織を採材して病理検査)やCT検査(身体の内部での病巣の広がり具合や顔面と鼻の骨融解の程度などの評価)が必要です。CT検査には全身麻酔が必要ですので、高齢で体力が低下していると麻酔のリスクを考慮する必要があります。生検もよほど我慢強くないと通常は麻酔が必要です。
*「無治療でどの程度まで生きられるか」につきましては、眼や鼻の奥にある脳に影響(ケイレン発作や運動障害など)が及んだり、鼻咽頭といって喉のほうに病巣が広がって呼吸困難が生じた場合は急変することがあるなど、個体差がありますので具体的には予測できませんが、数ヶ月のことが多いと思われます。
*「どの程度まで大きくなるか」ですが、腫瘍の場合は生きている限り大きくなります。
*原因に対する治療は別として、症状に対する対症療法には、痛み止めや抗ケイレン薬、脱水に対する輸液(点滴)などがあります。また、呼吸困難に対してはご家庭で看護される際に利用可能な「レンタルの酸素室」があります。食欲が低下した際の栄養補給に用いて頂ける栄養剤なども動物病院で処方していただけます。今後の経過と症状に応じて掛かり付け医にご相談されることをお勧め致します。
なかなか困難な状況と拝察致します。掛かり付け医の意見を参考にして頂き、どうぞ無理のないところでお大事になさって下さい。

日時2018-11-23 23:25:12

なな(質問主)


ご回答いただき、誠にありがとうございます。
お忙しい中、丁寧な対応をいただき、母私共々心から感謝しております。

ご回答いただいた内容から、今後の方向性を定めることができた他、気持ちの整理をつけることができました。

いただいた知識、アドバイスを参考に、最後まで悔いのないように飼い猫と寄り添って参ります。

重ね重ねになりますが、この度は本当にありがとうございました。

日時2018-11-26 19:01:51

 
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