イヌ・ネコの健康医療相談

相談・獣医師回答・コメント

まお(質問主)


猫アイコン 猫 1歳 オス 雑種

体重:4.6kg

飼育歴:0年7ヶ月

居住地:神奈川県川崎市多摩区

飼育環境:室内

脊髄のリンパ腫の可能性を指摘され、今後の治療方針を決断できずにいます。アドバイスいただけないでしょうか。

最初の異変は6/19の朝、動きがいつもより鈍いことでした。最初は便秘と腹痛を疑い、近くの動物病院を受診。その後、発熱、便が出てもお腹を痛がる、食欲が戻らない、後ろ足が麻痺しているような動きに見える、ことからFIPを疑い、ウイルス検査を実施。しかし、結果を見てもFIPと断言できず、大型病院での2次診療を紹介されました。そこで、CT、MRI含め色々検査をしていただき、脊髄の周りに腫瘍らしきものがあり、それがぐるっと脊髄を囲っている状態だと言うことがわかりました。ただ、それが何であるかは、患部を開いてみないとわからないそうです。疑われたFIPは抗体6400倍でしたが、コロナウイルスが陰性のため、可能性は低いとの見解です。今、
一番疑われているのが、リンパ腫です。そのため、患部を開いて見るか、試験的に抗がん剤を打って反応を見るか、このまま原因探しは終わりにして、愛猫が苦しくないように対処療法で様子を見るか…その判断が必要となっています。
患部を開くことは、リスクも費用も高く考えていません。
正直なところ、1回だけの抗がん剤で、猫にもそれほどリスクがないのであれば、打ってみてもいいとは思っています。ただ、抗がん剤に反応があり、リンパ腫と確定した場合、どのくらい続くかわからない抗がん剤治療を続けていく自信がありません。薄情かもしれませんが、ここまでの検査や治療に50万近くかかっており、この先も毎週3万近くかかるという抗がん剤治療、定期的な経過を見るためのMRIなどの金額を考えると、確実に貯金を切り崩すことになるので、費用的に抵抗を感じています(月5万くらいまでならなんとかなるのですが…)。
また、抗がん剤に反応がなくても、リンパ腫を完全否定はできないと言われ、抗がん剤治療をしないのなら、試験的にも打たない方が良いのではと、思い始めています。

今はステロイド(プレドニン)を使い始め1週間たちますが、少し動きが良くなり、食欲も少し戻ってきた気がしています。ステロイドは長期間使えないと聞きましたが、このままステロイドメインで治療することはできるのでしょうか。
それとも、リンパ腫は寛解する可能性が高いとネットでも見るので、やはり抗がん剤治療の方が、猫のためにも良いのでしょうか。
7/21に2週間分のステロイドを追加でもらい、その間に、抗がん剤を打つかどうかをお返事することになっています。どちらを選んでも後悔はすると思っていますが、まだ1歳の愛猫にも、私にも良い選択をしたいと思っています。


※通院メモ※
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6/19:朝から動作緩慢動の症状、夜にはお腹あたりを痛がる
6/20:午前中に病院に。便秘っぽいが熱もなく、下痢も嘔吐もないので診察だけで終了。
6/21:便は出るが症状は悪化
6/22:午後、別の病院へ。(血液検査、レントゲン、エコー、点滴、強制給餌)
6/23、24:朝と夕方に通院(点滴、強制給餌)
6/25:朝に便あり。通院(発熱あり、点滴、抗生物質注射)強制給餌を自宅で開始。
6/26、27:通院(発熱あり、点滴、抗生物質注射)
6/28:レントゲン、採血。血液検査、ウィルス検査依頼。
6/29:血液検査は異常なし。抗生物質錠剤を自宅で。
7/5(木):体重4.24。体温39.6度。ウイルス検査の結果FIPの可能性もある(抗体6400倍、AGP370)。後ろ足に神経症状が出ているので大型病院での精密検査を依頼。
7/10:2次診療センターの総合内科で診察。結果、現状の数値とエコー、レントゲンを見ると、FIPの可能性は低い。だだ、内臓疾患、骨折などの原因もない。おそらく、神経疾患の可能性が高い。との見立てで、別日に、脳神経科の先生がいるときに再受診。
7/14:脳神経科を受診。そのままMRIほか諸々の検査へ。結果、やっぱり病名ははっきりせず。だだ脊髄に腫瘍なのか、何か動きをせき止めている炎症があることはわかった。1週間ステロイドで様子見。
・7/21:再診。体重3.98。熱39.2。ステロイドの効果あり。他の検査結果も揃い、コロナウイルス陰性のためFIPの可能性は低い。随液の検査も異常なし(大槽穿刺、腰椎穿刺の検査。骨髄蛋白定量13)。現状、ステロイドに反応しているため、リンパ腫 が濃厚。試験的に抗がん剤治療をするか、判断が必要に。
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アドバイスをよろしくお願いいたします。

日時2018-07-22 18:23:50

専門の獣医師からの回答

若いネコで発熱、神経症状などがみられる場合、やはりFIPが疑われます。コロナウイルスの抗体価は低くはないので完全に除外できません。コロナウイルスが陰性というのは遺伝子検査の結果でしょうか。realPCRという方法でFIPウイルスの遺伝子が脊髄液内に見られれば、FIPということになりますし、逆のに陰性ならFIPは完全に否定できます。一方、リンパ腫の診断は細胞診や組織診断が必要です。病変が見つからなくリンパ腫が疑われる場合には抗がん剤を投与してみて反応があればリンパ腫だろうという診断方法もありますが、基本的には病変がある場合には細胞診や組織診断をして、さらにその遺伝子検査をして確定診断となります。しかし、診断をしても治療につながらないのなら診断のための努力は無駄になるかもしれません。リンパ腫なら積極的に治療していくなら確定診断をするべきだと思います。リンパ腫の治療でもステロイドだけというのもあります。しかし、治療効果は低く、ステロイドだけを続けた場合、その後の化学療法が効きにくくなることもあります。

日時2018-08-01 20:34:14

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