相談・獣医師回答・コメント

猫のフィラリア予防についてですね。
飼い主さんが書かれているように、犬と比較して猫はフィラリアに感染することは少ないです。
これは猫の免疫反応でフィラリアが感染しても成虫になる前に死んでしまうからです。
ただ中には皮下、筋肉などで成長し、最終的に肺動脈までに達するケースもあります。
犬と比較しフィラリア症にはなりにくいですが、成虫が肺動脈に寄生すると犬よりも激しい症状が出ることが多いです。上記に書いたように猫では免疫反応が強いため、感染が成立した場合には肺動脈内において炎症などの反応が犬より強くでます。また、肺動脈まで達した成虫が死ぬことで再度強い免疫反応が生じます。（成虫が血管内に寄生した初期、死んだときの２回激しい症状がでる）
症状として多いものは慢性の嘔吐、咳、突然死などが挙げられます。犬は血液を用いてフィラリア検査をすることでほぼ100％感染の有無がわかりますが、猫では感染していても血液、Ｘ線、超音波検査など実施しても感染の有無がわからない場合が多いです。
感染しても感染が証明しづらく、突然死の原因になることから近年では猫のフィラリア予防も推奨されるようになってきています。
動物病院には猫用のフィラリア予防薬（毎月一回、皮膚に塗布する）がありますので、予防してあげてください。