腎不全の若い猫について　検査の頻度は？　リン吸着剤は必要ない？

飼い主からの相談に専門の獣医師が回答します

ＳＳ（質問主）

猫アイコン猫 1歳オス雑種

体重：3.6kg

飼育歴：1年1ヶ月

居住地：埼玉県さいたま市浦和区

飼育環境：室内

若いですが腎臓が悪いという検査結果が出てしまいました。
見た目は元気多飲多尿嘔吐食欲は変わらず(もともと食細め)
クレアチニン2,2-2,9 BUN40弱リン6,0-6,2程度カルシウム11,5-12
尿比重1,020-1,030で細菌等なしタンパク＋1程度
UPC0,25
レントゲンとエコーで、腎臓の形や位置、尿路尿管にも異常なし
ステージ2。

数値の低いうちに、と去勢手術。

処方食に切り替えたところ、
飲水量が減りおしっこの回数も減り、嘔吐無くなる、去勢の影響でしょう、食欲が出て体重増(3,0-2程度→3,6キロに) 見た目は元気
クレアチニン1,6-9程度 BUN30-35程度リン6,6-7,2-5
カルシウム11,5-12
SDMA13,16
尿比重 1,035 1,030 1,040 1,020で細菌等なしタンパク＋1程度
UPC 0,2以下
レントゲンとエコー腎臓の形や位置、尿路尿管にも異常なし
ステージ2
甲状腺 T4 1,3

処方食にしてから、
クレアチニン、BUNは落ち着いています。
但しリンもカルシウムも高いままですよね。
お薬やサプリ未使用です。
リン吸着剤のサプリを使いたいと先生に言ったのですが、却下でした。
もともと見た目上は元気でしたし、家では今現在も全く問題ないように見えます。
脱水していない体に見えます。

こんな状態の子ですが、
血液検査、尿検査(針)はどの程度の頻度で受けるべきでしょうか？
リン吸着剤は必要ないでしょうか？
その他、必要な検査や治療等、家でのケアー等は有りませんか？

転院させる予定です。
ご意見お聞かせ頂けませんでしょうか。

2017-08-25 19:45:53

専門の獣医師からの回答

腎機能は、腎臓以外の病気によっても機能が低下します。
その場合、一般的には病気が治れば腎機能は自然に回復します。
また腎臓病は病気の発生原因から先天性と後天性に分類され進行状況により急性と慢性に種類により糸球体腎炎と間質性腎炎に分類されます。

検査のデータを詳細に提示していただき有難うございます。
データから解析させていただきます。
まず注目しないといけないのはP値とCa値です。
ネコの場合、腎機能が低下してもCa値は低下しませんがP値は上昇していきます。
また猫の腎臓病で約70％を占める間質性腎炎ではあまりP値はあまり上昇しません。
上昇する場合は腎機能がかなり低下した場合や糸球体腎炎の場合に上昇します。
その際はクレアチニン、BUNは上昇、尿比重は低下し糸球体腎炎であれば尿蛋白が増加します。
データからそれらは否定されます。またP値は、若い動物では骨の成長に伴いP値は高く現れます。

年齢が1歳と1ヶ月であり成長段階ですからCa値、P値が高いのは骨の成長と関係があるのかもしれません。
血液検査にてクレアチニン、BUN、尿検査にてUPC、尿比重、尿沈渣にて異常がなくレントゲン検査、エコー検査にて異常がないのであれば様子を見られてよいと思います。
またP吸着剤の使用も必要ないと思います。
3ヶ月後にも一度血液と尿の検査を実施されることをお勧めします。

2017-08-29 18:03:23

ＳＳ（質問主）

ご回答ありがとうございます。

データの補足をさせて下さい。

この子は、推定昨年の4月生まれの外から保護された猫で、
ということは、現在推定1歳5ヶ月〜6ヶ月になる子です。
まだ成長期ですか？
ちなみに、昨年11月はALP93ですが、4月98
6月は200もあります。

昨年11月の検査では、クレアチニン0,9 BUN12でした。
おしっこも臭く、おしっこの回数や量は問題なく、尿比重が低いとは想像し難い子でしたので、尿検査はしていません。
しかし、
前相談内容に記載の検査は、
去勢手術前のデータは今年の四月。
この頃既に多飲多尿が始まっており、
おしっこの回数も1日に7-8回と増えていましたし、
トイレ以外のソファーとベッド等におしっこ一回分量を
したりと、不適切な場所での排泄も数度起こりましたが、医療行為などは何もしていませんが自然とパタッと無くなりました。
臭いも比重データのとおりで臭くないです。

去勢手術後(4月〜処方食に切り替えて継続中)のデータは、6月〜今月までのデータです。
去勢手術後、処方食の効果でしょうか？多飲多尿はおさまっています。
おしっこは1日に2-3回です。

こんな状態の子ですが、
ご回答頂いた検査内容や期間、家でのケア等は同じ内容で宜しいでしょうか？