イヌ・ネコの健康医療相談

高齢猫のMRI検査について 麻酔による死亡リスクより検査するメリットは大きい?

飼い主からの相談に専門の獣医師が回答します

ハル(質問主)


猫アイコン 猫 15歳 オス アメリカンショートヘア

体重:4.8kg

飼育歴:14年9ヶ月

居住地:大阪府大阪市中央区

飼育環境:室内

よろしくお願いします。15歳になる老猫のMRI検査について。
15年病気はかかったことありません。1週間前に突然数分の痙攣発作、発作時は体全体が固まり激しく痙攣、瞳孔が開き尿失禁とよだれを確認。発作後しばらく放心状態で、数分後歩き出すが後ろ足片方だけビッコを引くように歩く。それから1度も発作は確認できる範囲では見ていないが、水分摂取量は少なく排尿は約28時間前後で1度。足の引きずりは2日で治ったが、なんとなく足が不安定に見える、発作前の元気もない。体を右下にして寝転ぶのを避ける。発作の翌日に病院に行き、血液検査、エコー、触診で異常は無し。さらに2日後別の病院に行き、触診、血液検査、エコー、レントゲンで異常は無し。この歳の純血種では血液検査など数値が良いとのこと。考えられるのは頭で、MRI検査を提案される。しかし、全身麻酔によるリスクを考えると先生自身も悩んでいた。あとは飼い主がどうするか、とのことでとても悩んでいます。今、数値の良い内臓系が麻酔によって悪くなる、麻酔による死亡のリスクをおってでもMRIで病巣を見つけたほうがいいのかどうか。15歳の老猫にMRIは耐えられるのでしょうか。麻酔から醒めないことはよくあるのでしょうか。どうかよろしくお願いします。

日時2017-08-02 12:42:19

専門の獣医師からの回答

 高齢なので麻酔がご心配とのこと。飼い主様として心配されるお気持ちとてもよく理解出来ます。近年の動物医療の現場では高齢の犬や猫に全身麻酔下でCT検査やMRI検査をしたり、手術をすることは珍しいことではありません。麻酔の安全性は相当に高くなっていますが、残念ながら絶対に何事も起きないと事前に保証することは出来ません。獣医師と施設のスタッフに出来ることは、最大限の注意をして無事検査が終了するように勤めるということです。
MRI検査は確かに時間がかかりますので、麻酔時間が長くなります。ただ、MRI検査は痛みを伴いませんので、手術麻酔のような深い麻酔は必要ないことから、使用する薬剤の種類や量も少なくて済みます。
血液検査やエコー検査、レントゲン検査に異常がないとのことですので、腎機能、心機能、肺などに明らかな異常はなさそうですね。加齢に伴い身体機能は確実に衰えるものではございますが、猫の場合も個体差がありますので、年齢だけで判断することは出来ません。
全体的な体調として麻酔下でのMR検査は可能なように感じます。あとは脳の状態が麻酔にどのように影響するかという点ですが、一般的には麻酔前の意識レベルが正常であれば通常は問題ないと思われます。意識が混濁している場合は少量の麻酔薬に強く反応することがあります。
現在、食欲は普通にあるでしょうか?脱水はしていないでしょうか?高齢の猫は確実に腎臓の予備機能が低下しているものです。実際に診察しなければ解らないことが多いのですが、一般的にはMRI検査で麻酔から醒めないということはほとんどありません。また、麻酔をきっかけに体調が悪くなるということを経験したこともありませんが、検査後は猫の様子が十分に安心できる状態に戻っていることを確認してから連れて帰られると良いでしょう。
MRI検査を受けられる際には、前もって施設に直接相談をし、紹介元の病院での検査データを持参されることをお勧めします。検査施設では改めて麻酔を用いることを前提にした事前の健康チェックを実施するのが通常です。その際に検査施設の獣医師に飼い主様が心配しておられる点についてよく相談され、双方の納得が得られてから検査を受けられると良いでしょう。

日時2017-08-04 11:07:14

ハル(質問主)


分かりやすくご回答下さり、ありがとうございます。
ご回答頂いた時間、ちょうどMRI前の血液検査をしていました。というのは、悩みに悩んでMRIを受けようかと決心し 一応今日の予約を入れていたのですが、一昨日37時間おしっこが出ない状況になり、導尿と点滴、血液検査尿検査をしました。更に昨日も導尿、点滴、血液検査、便も溜まっていたので摘便をしてもらいました。血液検査はクレアチニン1.9が2.2、カリウムが4.14から5.57と数値が上がってました、尿検査は少し細菌があるとのことでしたが正常値でした。MRI予約の2日前からこのような状況だったため、今日は血液検査をし それを元に先生と話し合いました。今日の血液検査の結果は、クレアチニンが1.9、カリウム3.36でチエックがありましたが、さほど問題はないとのこと。しかし、12日前に起きた発作から今日までは痙攣発作もみられないこと、尿や便の不調などあったため体力も少し落ちているだろうから、今日MRIはせず 様子見て元気になってからでもよいのではとなりました。先生も、 痙攣発作と排尿排便の不調が関連しているのかもわからない、レントゲンやエコー血液検査も問題ないため、正直原因がわからない、あるとすればやはり脳と再度言われましたので、私の今後の気持ち、もし脳に病気があっても高齢猫というのを考え、手術は望まず、病気によって痛いとこがわかれば痛みの緩和治療だけで過ごさせてあげたいと申したところ、それならMRI検査をする半分は意味がなくなってくるため、次発作が起きた時や、おかしいなと思った時にMRIを考えようとなり今日は帰ってきました。しかし、悩んで悩んで決心した分、そのMRIをせずに帰ってきた途端、本当にしなくて良かったのか?と不安になります。悩みは尽きませんが、今日 ご回答頂けたこと とても心強かったです。ありがとうございました。

日時2017-08-04 13:40:54

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