相談・獣医師回答・コメント
フクちゃん(質問主)
猫 6歳 オス 雑種
体重:8.0kg
飼育歴:1年6ヶ月
居住地:東京都府中市
飼育環境:屋外
6才位の雄猫です。野良猫を保護し、昨年末に去勢手術をした後から少しずつ太り始め、手術前6.5Kgから現在8.0Kgです。ダイエットフードにしていますが、大食漢の為、痩せる気配もありません。。飼い主として、責任を感じています。
ご相談したいのは、数ヶ月前から、乳首周りを舐めるようになり、最近は赤肌が見えてきている事です。特に痒がる様子ではなく、触っても嫌がりません。
変わったのは、太り始めてから太鼓腹になってしまい、肛門に顔が届かず、舐められないので、排便後はお尻を拭いてあげています。
また、夏は家に入るのが嫌で、殆ど庭に寝ていますが、冬場は家にいます。
そして、毎年5月から12月までは、レボリューションを投与しております。
日に日にお腹の赤肌が広がってきています。
どう対処したらよいか悩んでいます。アドバイスを宜しくお願いいたします。
2017-07-02 14:11:01
専門の獣医師からの回答
数ヶ月前から乳首周りを舐めるようになり徐々に赤肌が広がっている、とのこと。 添付いただいた写真では残念ながら病変部位が解りません。そのため、以下は文面から推察した一般的なことを回答として書かせていただきます。
ご相談内容からイメージして頭に浮かぶのは、「猫の好酸球性肉芽腫症候群」と呼ばれる皮膚炎です。これは、ノミや食物などさまざまな原因によって生じるアレルギー性の皮膚炎と考えられています。ただし、他にも考えられる皮膚炎は幾つもあります。
先ずは疥癬や真菌の感染が原因していないかの確認ですが、これは見た目だけでは鑑別できませんので、診察を受ける必要があります。次に、乳首の周りとのことですが、シコリを気にして舐めている可能性はないでしょうか。雄猫の乳腺腫瘍は希ですが、念のためシコリのようなものが無いか十分触診する必要があります。また、経過が長いので舐めることによって表皮が傷ついて細菌の二次感染を起こしていないかも気になるところです。
その他、可能性は低いと思われますが猫は甲状腺機能亢進症というホルモンの異常で過剰にグルーミング(毛づくろい)をして脱毛(毛切れ)することがあります。また、季節的には少し当てはまらないと思われますが、猫は蚊刺咬性皮膚炎といって、蚊に刺されることによるアレルギーで皮膚炎をおこします。さらには、肥満して肛門に顔が届かないということですので、肛門を舐める感覚でお腹を舐めているうちに、その刺激で皮膚炎が生じた(舐性皮膚炎)ことも考えられなくはありません。
去勢手術後に太ることは珍しくありません。一日の摂取カロリーを制限して減量する必要があります。低カロリーのフードであっても沢山食べれば合計のカロリーは高くなりますので、注意してあげてください。
外猫は飼い主の知らない間に他所でも食事をもらって食べていることがあります。長年外猫として生活してきていますので中々難しいことですが、皮膚炎の管理(例えば、舐めないように頸にエリザベスカラーを付けても、そのままで外に出ることは危険)と体重コントロールの両面から、出来れば屋内飼育に変更されることをお勧め致します。
色々と書かせていただきましたが、日に日に広がってきているお腹の赤肌については、経過の長さを考えますと、一度早めに診察を受けられることをお勧め致します。
2017-07-05 15:49:12
フクちゃん(質問主)
詳しいご回答有難うございました。これらを頭に入れて、病院を受診いたしました。
まず皮膚のハゲている部分を顕微鏡で見て頂き、
疥癬、真菌、ノミダニ等の感染は見られないとの事でした。
但し、あくまでも簡易検査の為、更に深い部分に上記感染が潜んでいる事も考えられなくもないそうです。
舐めて、かさぶたになっている部分もあり、取り敢えず抗生物質の注射をして頂き、経過観察となりました。
(乳がんと思われるシコリはありませんでした)
また、レボリューションを投与していた為、色々と予防出来たのではないかとの事でした。
その他に考えられるのは、やはり太り過ぎからの太鼓腹が地面に接している為、擦れて舐めてしまうこと。
また、太めの子は気管も圧迫されて咳き込む事もあるそうなので、ダイエットは必要でしょうと言われました。
体重管理は飼い主の責任。改めて痛感しました。
これからも相談をさせてください。有難うございました。
2017-08-04 11:20:03
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