イヌ・ネコの健康医療相談

猫が原因不明の体重減少と慢性の下痢嘔吐を起こしています

飼い主からの相談に専門の獣医師が回答します

(質問主)


猫アイコン 猫 14歳 メス 雑種

体重:2.0kg

飼育歴:14年4ヶ月

居住地:奈良県奈良市

飼育環境:室内

4/25 体重減少発覚
4/26 血液検査 正常値 (腎臓サポートパウチ与える)
4/27 軟便 (粘土状) (腎臓サポートパウチ与える)
4/28 軟便 (粘土状) (パウチ中止)
4/29 軟便 (ビオイムバスター錠1/2)
4/30 軟便 (ビオイムバスター錠1/2)
5/1 検便(腸内細菌が多い) (ビフィエス0.3g)
   17:00 下痢
5/2 ビフィエス0.3g → 19:00 下痢
   ロペラミド1mg 1/2
5/3 12:00 下痢 嘔吐 
   24:00 (ロペラミド1mg 1/2 ブスフォリン10mg 1錠)
25:00 下痢 嘔吐
5/4 12:00 皮下点滴(ソルラクト150)
   14:00 ビオイムバスター錠1/2 
   この日以降満腹感サポートを与える
5/5 2:00 ビオイムバスター錠1/2
   17:00 軟便(粘土状)
   19:00 嘔吐(少量)
   23:00 皮下点滴(ソルラクト100)
5/6 快便 21:00 皮下点滴(ソルラクト100)
5/7 24:00 皮下点滴(ソルラクト150)
   深夜3:00以降下痢
5/8 午前中下痢 8:00ビオイムバスター錠1/2
   16:30 下痢(少し)
5/9 深夜3:00以降下痢 嘔吐 21:00 
5/10 3:00以降に小さいウンコ 午後も同様
    21:00ビオイムバスター錠1/2
5/11 良いウンコ ビオイムバスター錠1/2
5/12 良いウンコ 皮下点滴ソルラクト75
5/13 良いウンコ ビオイムバスター錠1/2
5/14 良いウンコ(少量)
5/15 16:00下痢(前日夜腎臓サポートを与えた)
    ビオイムバスター錠1/2 17:00ソルラクト85
5/16 3:30下痢
5/17 3:00以降 良いウンコ(少量)
    19:40 ソルラクト75
5/18 嘔吐×2回
5/19 3:00以降良いウンコ
5/20 良いウンコ(少量)
5/21 17:00嘔吐 ソルラクト85
5/22 19:00下痢 嘔吐 ソルラクト85

やってない検査はCTなど臓器内の検査(麻酔に耐える体力が無いと予想)
血液検査:甲状腺、コロナウイルス(有効な処置が現行存在しないため延期)

病院2箇所で獣医の診断を仰ぐも、検査結果的には異常がないため体重減少・下痢などの原因が不明です。
触診でも特に不審点はない。
白内障進行あり(老化のためと予想)、甲状腺が原因で見えにくい部分もあるかもしれないとの診断もあり。
数ヶ月間毛玉を吐き出していない(以前は定期的に毛虫のような毛玉を吐いていた)
本人(猫)に食欲はあり(満腹感サポートは嫌がり食べないが、人間の食べ物(鶏肉)やパウチ、他の餌には反応)
下半身はふらつくが前足で人の背中を登ってくる時がある。
点滴後は必ず爪とぎ、下痢嘔吐がなければ起きてる間はウロウロしたり鳴いて抱っこをせがむ(機嫌〇)
喉もゴロゴロ鳴らす。毛艶も悪くはない。

今調べられる検査はしたけれども全く原因不明です。
コロナを疑い(濃厚ではないか)、それとは別で毛玉症も考えたのですが症状的にピンと来ません。
満腹感サポート以外を食べたあとは必ず下痢嘔吐のセットですが、嘔吐物は食べたものがそのまま出ています。下痢もニオイは普通のウンコの臭いではない。
明確な治療法がなくてもいいので原因が知りたい・・・
現状で挙げられる可能性のある病名を教えて欲しいです。
その他何か些細なことでもいいので状態回復に繋がる案を下さいお願いします。

日時2017-05-22 22:53:02

専門の獣医師からの回答

慢性の嘔吐下痢に加えて体重減少もあるとのことなので心配ですね。

まず,嘔吐や下痢の原因は多岐にわたるのですが,臨床症状や経過から消化器系の疾患の可能性が高いように思います。
具体的には慢性腸炎や膵炎をはじめ,リンパ腫や胃癌などの腫瘍性疾患も疑う必要があるかと思います。
膵炎の場合でも猫では血液検査で異常が確認できないことも多々あり,さらに胃腸の腫瘍性疾患では症状が現れたときには手遅れの場合も少なくありません。
腫瘍性疾患の確定診断は全身麻酔下での内視鏡による胃や腸の生検(病理組織学的検査)が必要となります。
ご質問の文面からは,ご家族としては侵襲的な検査をあまり望まれていないように感じます。

なお,体重減少に関しては高齢の猫ですので甲状腺機能亢進症の有無は最低限チェックしておくことが重要です。
甲状腺ホルモンは血液で簡単に測定ができます。もし基礎疾患として甲状腺機能亢進症が認められればその治療も必要です。
また,リンパ腫や胃癌の場合はエコー検査で胃壁や腸壁の肥厚やリンパ節腫大が認められる場合も多いので,腹部の詳細なエコー検査を受けられたらよいかと思います。
治療としては,診断が不明確なのでなんともいえませんが,慢性腸炎や慢性膵炎であれば低脂肪食が効果的な場合があります。

いずれにしても高齢動物で体重減少や慢性的な胃腸障害が認められ,対症療法を行っているにもかかわらず2カ月も症状の改善が認められないとなると,深刻な疾患が潜んでいる可能性を疑った方がよいかもしれません。
犬や猫の1カ月は人の数ヶ月に相当します。
今後の検査や治療方針について,ご家族がどこまでのことを望まれているのかを一度主治医の先生とよく相談されるのがよいかと思います。

日時2017-05-24 16:20:05

(質問主)


お世話になってます。
コメントありがとうございました。
膵炎の検査の結果は異常なし、依然体重は2kgでエコー、CTなどの検査はしていません。
主治医より、「IBDではないか」と言われ調べた結果、現在の猫の状態に酷似していました(他の可能性よりも遥かに)
細胞組織を取って検査したわけではないのでIBDで診断が確定したわけではないのですが、下痢止め投薬、食事変更などの順を追って対応したものの全く改善が見られないのでIBDの可能性を疑い、ステロイド投薬を昨日から開始しました。
腎臓サポートのパウチしか食べないため、約6時間置きくらいでティースプーン1杯分程の量を与えて様子を見ています。
ウンチはまだ出ていません。
脱水を防ぐために皮下点滴は2、3日に1回のペースでだいたい75ずつ点滴してます。
IBDは神経質で気難しい子が発症、重篤化しやすいと言った話を聞いたのですが、そういうことはあるのでしょうか?
また、ステロイド投薬を続けるにおいて気をつけるべきは、投薬量、やめ時、感染症予防以外に何かあるでしょうか?

日時2017-05-31 00:28:48

専門の獣医師からの回答

IBD,膵炎,消化器のリンパ腫は,前にもコメントしましたが,症状や血液検査で確定診断あるいは否定ができるような病気ではありません。
IBDとリンパ腫は紙一重的な疾患で内視鏡検査やリンパ球クロナリティ検査などの特殊検査が必要となります。
それら特殊な精密検査を行っても確定診断ができない場合もあります。

今回の質問である,IBDの発症原因とステロイドの投与については以下にコメントします。
IBDの詳細な原因は不明です。いろいろな説がありますが,貴殿の猫がIBDの確定診断が得られているわけではないのでその議論は意味がありません。
次にステロイドの投与についてですが,使用目的によって投与量や投与期間は異なります。
IBDやリンパ腫であれば生涯となることもあります。
副作用については投与量や投与期間によって異なりますが,猫では犬や人に比べるとステロイドの副作用は少ないようです。
主な副作用としては,脱毛や感染症の悪化,骨密度の低下ならびに糖尿病リスクの増大などがあります。

なお,今回のステロイド投与についてはご家族が精密検査を望まれていないために試験的に行われているものと推測します。
確定診断が得られていない段階でのステロイドの投与は,あくまで試験的であるため副作用の心配から低用量ではじめられることが多く,治療効果が得られなかったり,治療効果を判定できなかったりすることもあります。
精密検査は検査そのものがリスクを伴いますが,逆にステロイド投与の是非を判断するための必要な精密検査を行わずに行われる診断的治療は,結果的に不適切な治療となってしまうリスクも多くなることはご理解頂く必要があります。

なお,今回のような具体的な治療内容(投与目的,治療効果の判定,副作用の問題)については,主治医の先生がご家族と相談の上,判断されていることであり,診察も行っていない他の獣医師がコメントできるものではありません。
少なくとも我々よりも病態を理解されていであろう主治医の先生にご質問下さいますようご理解の程よろしくお願い致します。

日時2017-05-31 12:57:09

(質問主)


現行も体力的精神的なことを考慮し、IBDの確定診断は避けています。
主治医はIBDではないかと過程し、勿論ステロイド投薬で他の病気の発見が遅れてしまう(或いは誤診断に繋がる)ことも理解した上でIBDの対処に最も適切であるとされるステロイド投薬を5/31に開始しました。
(精密検査をするリスクや診断確定までにかかる時間で本人の衰弱が酷くなると思いました。
ステロイド投薬については主治医から提案され、投薬のリスクも理解した上でお願いしています)

結果、6/5までは下痢も嘔吐もなく、ウンチも本人の様子も良好でした。
やはりIBDか、と思いました。
食欲も増し、腎臓サポートパウチとpHコントロールパウチを好んでいたのでそちらを与えていましたが、6/5にpHコントロールのフィッシュテイストを与えると翌日から今現在の6/14に至るまで下痢(水鉄砲のように本当に水)。
6/13からステロイドを1/4錠だったものを1/4と1/8に増やしました。
本人の機嫌は良いのですがやはり下痢。
グルテンや乳糖が良くないと聞き、調べるとフィッシュテイストにグルテンが。
三日ほど前からパウチを食べずドライを食べるようになり、そのドライにもグルテンが含まれていたので昨日からBLUE Natural Veterinary Diet GI 消化器サポートに変更。
食べているようですが、本日朝夕下痢。
最終摂取後18時間は下痢するであろうと主治医には言われましたが、24時間経っても下痢です。

ステロイド投薬+整腸剤(ビオイムバスター)+食事療法を駆使しても下痢が止まらず、主治医も頭を悩ませています。
下痢を止められるかもしれない方法があればなんでもいいので知りたいです。(IBDだと仮定して)
生肉療法があると聞いたのですが、茹でたとりささみで代用可能なのでしょうか?

日時2017-06-13 20:17:40

専門の獣医師からの回答

IBDの診断的治療に反応が悪いとなると今後は「IBDと仮定」すること自体に無理があり,リンパ腫やリンパ管拡張症の末期なども疑う必要があります。
あくまで仮定の中で,いろいろな治療を試してみてみたいのであれば,オーナー様の自己責任で主治医と相談しながら行うしかないかと思います。
ただし,食事療法や処方については,主治医が把握しておく必要があるので,オーナー様がかってにいろいろな食餌を試したり,投薬方法を変更したりするのではなく必ず主治医の先生に相談して下さい。
なお,仮にIBDの場合でも難治性の症例は少なくないので,いろいろな治療を試す中で,即効性を期待するのは難しい場合が多いので,治療効果の判断は,単に下痢の有無だけでなく,血液検査やエコー検査なども総合して判断して頂くのがよいかと思います。
何度も言いますが個々の治療に関する是非についてはお答えしかねますのでご理解の程よろしくお願いします。

日時2017-06-15 14:09:01

sippo編集部からのお知らせ

sippo編集部です。
先生のご回答にもありますように、
健康医療相談は実際に動物を診察しているわけではありませんので、
具体的な治療内容について、これ以上のアドバイスはしかねます。
実際に診察されている主治医の先生が一番病状を理解されているはずですので、
よく話し合われて、治療方針を決定されるようおすすめします。
ご理解いただけますようお願いいたします。

日時2017-06-15 15:17:10

猫の皮膚病は飼い主が気づくことが多い病気です。よくある事例や飼い主が気づけるポイントを、猫専門病院「東京猫医療センター」の服部幸院長が動画で解説します。

 

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