イヌ・ネコの健康医療相談

相談・獣医師回答・コメント

よっしー(質問主)


犬アイコン 犬 12歳 メス ミニチュアダックスフンド

体重:5.5kg

飼育歴:11年7ヶ月

居住地:

飼育環境:

もうすぐで12歳になるミニチュアダックスフンド(♀)を飼っています。
10歳を越えたあたりから口臭がひどくなってしまい、歯石のケアについてもこびりついたものを取ろうにも、嫌がるのもあって処置できず、どうしようか困っています。

以前、動物病院で相談した際には麻酔を打って・・・とも言われましたが、高齢犬でもあるのでそれも不安です。

何か、自然な処置としてできうることはないでしょうか?

日時2016-02-26 16:24:38

専門の獣医師からの回答

 小型犬は中型犬や大型犬と比べてあごの大きさの割に歯の大きさが大きいために歯と歯の隙間がなく、そこに歯垢・歯石が付きやすいのです。したがって、歯垢・歯石がついていると歯周病になってしまっています。
その原因は歯垢中の細菌です。歯周病は歯と歯肉の間の歯周ポケットの中に細菌が貯留しますので、全身麻酔でその部位をきれいにしたり、細菌により歯の周りの骨が溶けていきますので歯がぐらついている場合などは抜歯をすることもあります。

 歯周病は細菌により歯肉が赤く腫れ、歯周組織が破壊される病気ですので、無麻酔での歯石取りは、むしろ痛みを与えるだけで、嫌がるのは当然です。歯周病は、また、口と鼻の間の骨が溶けて貫通したリ、目の下の皮膚に穴が開いたり、下あごの骨が骨折したりすることさえあります。さらに怖いことにその細菌が炎症を起こした歯肉などから全身の血流に入り、心臓、腎臓、肝臓などに移行してこれらの臓器に炎症を引き起こすこともあります。

 したがって、できる限り歯垢・歯石を除去して歯周病を治すことが必要です。そのためには、やはり全身麻酔が必要 です。現在の麻酔は比較的安全です。事前にその動物が何か疾患を持っていないかを血液検査やX線検査、あるいは、超音波検査などで調べてから、麻酔をかけて治療ができるか否かをチェックします。ですからほとんどのワンちゃんたちの麻酔は安全です。ただし、何か数値に問題があった場合は、その数値を正常範囲にできるのであれば正常にしてから治療することも少なくありません。

 現在、ダックスフントでもうすぐ12歳とのことですが、小型犬の場合、さほど高齢でもありません。治療してから正常な歯周組織にしてから、歯磨きなどのお口のケアをしていけば、その後は炎症を起こさないで済みます。ご検討いただければと存じます。

日時2016-03-09 17:16:47

よっしー(質問主)


丁寧なご回答、誠にありがとうございます!

非常によくわかりました。なかなか普段の動物病院さんではここまで丁寧にお話いただけることも少なく、また説明頂いてもその場では覚えきれないことも多いので、こうやってご説明いただけるととても安心します。

早急に相談にいきたいとおもいます。

日時2016-03-18 17:27:52

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