イヌ・ネコの健康医療相談

相談・獣医師回答・コメント

seimy(質問主)


犬アイコン 犬 7歳 オス ビーグル

体重:9.8kg

飼育歴:0年4ヶ月

居住地:茨城県水戸市

飼育環境:室内

左脇の下にしこりがあります。かかりつけの獣医師からは脂肪腫と診断されています。(触診のみ)大きさは縦5〜6cm横約3cmです。
昨年11月に里親になり、譲り受けた際に発見したのでいつからあるのかは不明です。気にし過ぎているせいかもしれませんが、発見時から現在までにほんの少し大きくなっているような気がするのと、歩き方も少し斜めのような気がします。(元々を知らないだけに断定できません)

獣医師からは「脇の下なので手術が難しい。手術したとしても取りきれずまた大きくなってしまう可能性もある。」と言われていて、もし大きくなってくるようであればステロイドを処方するという事でした。1年経っても今と同じ大きさなら問題ないとも言われています。

まだ若い年齢なので手術が出来るのであれば今のうちにとも思ってしまいます。が、獣医師が前向きでなかったのが気になっています。やはりリスクは大きいのでしょうか?
ステロイドへの抵抗は先代犬が服用していたのでさほどないのですが、さすがに7才からずっとはどうなのかと思っています。
どちらの選択が良いのか、また他に選択肢があればご教示ください。

日時2021-03-11 00:15:44

専門の獣医師からの回答

最初に脂肪腫の説明をさせて頂きます。脂肪細胞が腫瘍化したものには、脂肪腫、浸潤性脂肪腫、脂肪肉腫があり、脂肪腫、浸潤性脂肪腫は良性腫瘍、脂肪肉腫は悪性腫瘍に分類されています。脂肪腫と浸潤性脂肪腫の違いは、脂肪腫は被膜に包まれ、孤立性で境界明瞭であるのに対して、浸潤性脂肪腫は周辺組織に浸潤(浸み込んでいく)し、境界が不明瞭です(通常、転移することはありません)。この違いにより、脂肪腫は腫瘍塊のみを簡単に摘出することが可能ですが、浸潤性脂肪腫は周囲組織と共に切除する必要があり、取り残した場合は再発が避けられません。脂肪肉腫は悪性腫瘍で、浸潤性があり転移する場合もあります。脂肪腫の診断は、通常細胞診で行いますが、まれに浸潤性脂肪腫と脂肪肉腫との区別がつきにくい場合があります。
今回は、触診のみで脂肪腫という診断がなされているようでしたら、細胞診を実施する必要がある思われます(診断を確定させることが大切です)。脂肪腫であった場合の治療は、外科的切除が第一選択となります。脂肪腫は良性腫瘍ですが、かなり大きくなる場合もありますので、現在、腫瘤の大きさが5~6cm×3cmで、飼育から4か月で大きくなる傾向がみられているようでしたら、早期の摘出をお勧め致します(脂肪腫に対するステロイドの有効性は確認されていないと思われます)。
もし、かかりつけの獣医師の対応に不安があるようでしたら、セカンドオピニオンをご検討されても良いかもしれません。

日時2021-03-13 23:01:42

seimy(質問主)


ご回答ありがとうございます。
細胞診をしてもらう事にし、獣医師と相談の上セカンドオピニオンも受けてみようと思います。
大変参考になりました。ありがとうございました。

日時2021-03-14 07:37:54

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