イヌ・ネコの健康医療相談

相談・獣医師回答・コメント

キキララ(質問主)


犬アイコン 犬 12歳 メス ミニチュアダックスフンド

体重:8kg

飼育歴:12年10ヶ月

居住地:青森県むつ市

飼育環境:室内

2019.8月に第3乳頭に出来た腫瘍摘出。低悪性の乳癌で取りきれているとの病理診断結果。A病院
2020.2月に上腕にシコリを見つけ再受診。肺への転移を確認出来ない為、紹介状を出してもらいB病院へ。肺に転移は認められない為、3月摘出手術。避妊と鼠径ヘルニアもおこないました。進行も思ったより早く、全部は取りきれず。その際にクッシング症候群の疑いありと言われ検査。結果はクッシング症候群と言われて、アドレスタンを服用中。B病院は少し遠方な為、相談して、A病院での、検査と処方へ切り替えてました。7月、同じ上腕にまたシコリが再発。肺転移はない為再摘出を8月にしました。 A病院から処方を受けてるので受診(10月)した際にまた同じ上腕にシコリがあり、その周りも腫れてる感じがすると伝えました。A病院からは1度B病院へ行き、また今後の話をしてきて欲しいと言われました。この時に抗がん剤の話がでました。言われた通り、B病院へ行きレントゲン、血液検査を受け話をした結果、B病院では、肺に転移はまだ無いものの、前回よりも取りきれないので手術はしない。抗がん剤も、今ある元気も奪ってしまうので、使用しないとの事。前回の手術の時には、小さい物が無数にあり、取っても取っても出てきての繰り返すとの話もありました。もし治療を望むなら、放射線治療との事。腫瘍の治療よりもクッシング症候群のコチゾールを安定させてはどうでしょうと言われました。この話をA病院へ薬を貰いに行きながら報告をしたところ。抗がん剤の検討をしてみてはと言われて、悩んでいます。最近は食欲も少し無くなっていて。少し歩きずらそうにしてます。痛い、苦しい思いは避けてあげたいとは思っています。本音として、B病院は遠方で外科外来が月曜だけしかないので、A病院を避けると、痛い時や苦しい時の緩和をしてあげれなくなる事を思うと、不安になります。他の先生の意見も拝見できればと思い、長々と書かせて貰いました。
宜しくお願いします。

日時2020-11-18 21:34:47

専門の獣医師からの回答

ご投稿拝見させて頂きました。2019年8月に摘出された腫瘍は、低悪性度の乳癌(完全切除)との記載がありましたが、2020年2月に上腕に認められ、再発を繰り返している腫瘍の診断名は何でしょうか?手術をされているようですので、病理組織学的検査を行っているようでしたら、その結果を教えてください。文章の流れからは乳腺腫瘍かなとも思いましたが、皮下にできる腫瘍にはたくさんの種類がありますし、乳腺の悪性腫瘍にも様々な種類(乳癌、肉腫、混合腫瘍など)がありますので、診断名により治療法が異なってきます。はっきりした診断名がわかれば、腫瘍に関して具体的なアドバイスをさせて頂くことができると思われます。
副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)は、治療せずに放置した場合、コルチゾールの高値が持続するため、免疫力の低下に繋がる可能性があります。免疫力が低下すると腫瘍細胞の増殖が活発になる可能性があるため、現在、トリロスタンの投与でコルチゾールの値がコントロールできているようでしたら、治療を継続された方が良いと思われます。

日時2020-11-23 22:27:55

キキララ(質問主)


コメントありがとうございます。
病理検査の結果では、右腋窩部単純型乳腺癌と書かれています。正常な乳腺を含む、脂肪組織内に浸潤性増殖を含む多数の腫瘍巣が整形されている。腫瘍はいずれも同質で、乳腺上皮細胞の腺管状、乳頭状ないし篩状増殖からなる。腫瘍細胞の異型性は強く核分裂像も頻繁に認められる。腫瘍巣辺縁の1部の領域にリンパ球浸潤を伴う。と記載されていました。
今はご飯も少食になり、シコリ付近が硬くなってます。元気はまだありますが。治療を望むべきかなやんでいます。クッシング症候群の方は1.6→8.4の数値で、アドレスタン 10mgを1日3回継続でした。11月23日に検査です。

日時2020-11-24 13:17:01

ご連絡ありがとうございます。かなり悪性度の高い乳腺癌だと思います。治療の選択肢と致しまして抗癌剤治療がありますが、高リスク症例に対する抗癌剤の効果は、無病期間や生存期間がやや延長したという報告、部分的に縮小(奏功率17~50%)したという報告、有効性は認められなかったという報告しかありません。従って、現時点において効果が実証されている抗癌剤治療はなく、少しでも緩和できることを期待して、副作用との兼ね合いをみながら治療を進めて行く形になると思われます。大きな効果が期待できる治療ではありませんので、抗癌剤治療を選択するかにつきましては、担当の獣医師と良くご相談し、慎重に判断してください。もう一つの選択肢と致しましたは、放射線治療が挙げられますが、これも根治は難しく緩和治療という位置づけになるため、あまりお勧めは致しません。
抗癌剤の効果が乏しく、他に有効な治療が無い場合、緩和治療を検討します。緩和治療は疼痛や感染のコントロールになり、薬剤は抗炎症剤や抗生物質を使用します。抗生物質は特に問題なく使用できると思いますが、抗炎症剤(ステロイド剤や非ステロイド性抗炎症剤)は副腎皮質機能亢進症が存在する場合、使用できないかもしれません。副腎皮質機能亢進症では、コルチゾールというホルモンが過剰に分泌されていますので、プレドニゾロン(一般的にステロイドと言われている薬で、コルチゾールと同じものと考えもらって良いと思います)を用いる意味はなく、非ステロイド性の抗炎症剤は、ステロイドと併用禁忌(同時に使ってはいけない薬を併用禁忌といいます。副作用として胃潰瘍が生じます)のため、使用できないと思われます。トリロスタンでコントロールできていたとしても、これらの薬剤は使わない方が良いと思います。オピオイド鎮痛薬(医療用麻薬)は使用可能だと思われますが、使用には申請が必要なので、動物病院で使用可能かどうかご確認ください。また、免疫力の低下よりも、疼痛緩和を優先する場合は、トリロスタンを休止して、コルチゾールの分泌を増加させることで、プレドニゾロンと同じ効果を期待することも理論的には可能かもしれませんが、コントロールすることは難しいと思われます。
乳癌が肺転移した場合は、分子標的薬(トセラニブ)の投与で転移病巣の増殖が抑制されたという報告があります。
手術で完全切除できなかった高リスクの乳癌の場合、有効な治療が確立されていないため、担当されている獣医師も苦慮されていると思います。飼い主様のご希望をしっかりと獣医師に伝えて、治療方針を決めてください。あまりお役に立てず、申し訳ありません。

日時2020-11-24 21:40:56

キキララ(質問主)


ご返信ありがとうございます。何回も読み返しております。先日検査に行った時に、腫瘍の方はどうしますか?と聞かれましが、悩んでいますと、伝えただけした。自分なりに調べてみてはいるものの、的確なコメント頂き、こちら側の意思や、何に悩んでいるのか、きちんと伝えないと思い、反省しております。今後の方針の詳しい事など全然話せていなかったので、まずもう少し詳しく相談してきます。

日時2020-11-25 20:45:08

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