相談・獣医師回答・コメント
ニャン(質問主)
猫 16歳 オス 雑種
体重:3.7kg
飼育歴:16年0ヶ月
居住地:北海道苫小牧市
飼育環境:室内
元々、便秘を患っていたので、食欲があったりなかったりしていたのですが、今年3月頃酷い便秘になり2日入院してから食欲不振がひどくなり体重も3キロくらい減りました。
体重が最高で10キロあったので医師よりダイエットを勧められて少しずつ落ちてはいたのですが、ここ何ヶ月で急激に体重が落ちてしまいました。
4月頃からヨダレが酷くなって受診。
インターフェロン1回だけ打ってもらいましたが、変化なし。
口の中に口内炎があるとのことで、その頃から、6月いっぱいまでステロイドや痛み止めなど投薬しましたが改善されませんでした。
7月6日から1日おきにインターフェロンを3回打ってもらいましたがヨダレ、食欲不振、鼻づまりは改善されず、7月11日より10日間ステロイド0.4mlを自宅にて注射。
症状改善されず。
22日より1日おきにステロイド注射の指示があり、30日まで打っていましたが症状改善されずやめましょうと言われました。
今は、なんの薬も使ってません。
医師からは、このまま食欲体力が無くなっていって、最期を迎えます。
安楽死の方法もあります。と言われましたが、今の時点で処方はされなかったのですが、a/d缶の回復期ケアを自分で選択してシリンジで給餌するとシリンジにかじりついてきて食べてくれます。
ヨダレ鼻づまりは酷いですが、まだ食べたい飲みたい意欲はあります。
シリンジに入れたa/d缶は、1回60mlシリンジに入れて1日2回ほぼ全量食べてくれます。
このまま何もできないのでしょうか?
口内炎や、鼻づまりの改善させる方法はないなでしょうか?
抗生剤も医師にお願いしてみたのですが、効かないでしょうという理由で処方してもらえませんでした。
他の病院へとも思ったのですが、何年も通ってて他に4匹の猫達も診てもらっているので、どこにも相談できないでいます。
よろしくお願いします。
2020-08-04 09:25:26
専門の獣医師からの回答
口内炎による炎症と痛みや、鼻づまりが原因で食べられなくなっているとのこと。
高齢ですので、糖尿病や腎機能障害、および甲状腺機能亢進症などを始めとする基礎疾患がないかの確認は大切ですね。
現在a/d缶を1日に120cc食べているとのこと。お湯などで薄めずにそのまま給餌しておられるとして、体重3kgの猫の1日の栄養要求量としては少し不足気味です。
大変ですが、回数をふやしてあと40~60ccくらい食べさせてあげることが出来るとよいのですが。
また、柔らかいものや流動食でご愛猫の好みに合うものを探して追加給餌してあげることも良いでしょう。例えばですが、森乳サンワールドの「ハイカロリー」やロイヤルカナンの「クリティカルリキッド」といった液状で与える栄養食がありますので試してみる価値はありそうに思います。
歯肉口内炎については、抜歯と歯石の除去が積極的な治療法の一つですが、ご愛猫の年齢や体調からはすでに難しい状況と思われます。
そのため、どうしても姑息的かつ消極的な方法になるのですが、インターフェロンやステロイドで効果が無かったとすると、例えば口腔の健康維持を目的とする動物用栄養補助食品としてメニワンから発売されている「ペロワン」があります。これは口腔内の細菌の増殖を抑制するラクトフェリンと、増粘剤が含まれています。これを1日2回舐めさせるのですが、この時同時に水に溶かせた抗生物質(例えばクラリスロマイシンのドライシロップなど猫が嫌がらない味のもの)を数滴口の中に垂らしてあげる、ということを気長に続けてみる方法で口内炎の症状が改善することがあります。
以上は栄養管理と口内炎への対応についてですが、あと大切なのは脱水の予防です。自由に十分な水分が採れていないようでしたら、経口電解水(動物用)を飲ませてあげたり、ご自宅で皮下補液(点滴液の皮下注射)をされる飼い主様もいらっしゃいます。
皮下補液は動物病院で点滴液や注射器、注射針を処方してもらう必要がありますので、その場合はかかりつけ医にご相談下さい。また、1例として上記に挙げたものについても動物病院に相談されましたら取り寄せて頂けるのではないかと思います。
なかなか厳しい状況のようですが、どうぞお大事になさってください。
2020-08-05 15:50:14
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