相談・獣医師回答・コメント

前立腺肥大があるとのことですので、去勢手術は受けておられないのですね。
「CT検査とエコー検査で腫瘍は認められない」とのことですので、右臀部の腫脹は、皮下に本来なら腹腔にあるべき膀胱が脱出しているか、未去勢の雄犬の場合は会陰ヘルニアなどによる漿液の貯留であることが一般的です。
穿刺吸引した液体が尿でなければ、やはり会陰ヘルニアによる漿液の貯留の可能性が高いと思われますが、前立腺疾患などによる液体貯留の可能性も否定出来ません。
直腸から指で骨盤腔内を触診しながらの下腹部や右臀部のエコー検査、および尿道カテーテルを膀胱に挿入した状態での同じくエコー検査やレントゲン検査が、ご愛犬の状態の把握に参考になるかも知れません。
ご愛犬の症状が特殊な原因による可能性もございますので、抜去した液体の性状や、液体に含まれる細胞の形態観察などの所見を合わせて、総合的に主治医が評価して下さることともいます。
どうぞお大事になさって下さい。