相談・獣医師回答・コメント
maria(質問主)
犬 11歳 メス マルチーズ
体重:3kg
飼育歴:10年9ヶ月
居住地:山梨県南巨摩郡南部町
飼育環境:室内
12歳です。数年前からコレステロールが低くなっています。
基準値内ギリギリ下回る程度から基準値よりも少し下です。それまでは問題なかったです。アルブミンやリンも低めです。
栄養が悪いのか、肝臓が悪いのかと思いました。
肝臓の数値は問題ないです。
アルブミンやリンは食事にはあまり影響しないのでしょうか?
主治医はアルブミンが低くなったらまずはタンパクと言われていましたが、
別の先生は食事で変わる数値ではあまりないと言われていました。
手作りなので一日のタンパクの量が定まっていなくて少し少にようにも思いますが、もう一匹の子はこの子よりもタンパクを抑えてるのですが、
リンもアルブミンも問題ないです。
抑えてる方が問題なく、タンパク多めの方がアルブミンやリンが低いのはなぜでしょうか?改善のためにするのは何をするべきでしょうか?また何の検査をするべきでしょうか?血清タンパクは基準値もありますが7です。体重や肉付きは普通です、
2020-09-30 12:58:05
専門の獣医師からの回答
血液中の総コレステロール濃度、アルブミン濃度、リン濃度が低いとのこと。
同居犬は問題無いようですので、食餌は関連がなさそうですね。
肝臓の検査値に異常が無いとのことですので、食欲、元気に問題がなく、便が軟便のことが多いとか、通常よりも明らかに嘔吐する回数が多いといった症状が見られなければ、あまり心配されなくても良さそうです。
従いまして、体重・体格に問題無いようですので、以下の説明は不要なものかも知れません。
アルブミンは摂取した栄養から自身の肝臓で合成されるものですので、低アルブミン血症の原因としては、1)食餌の栄養価が低い、2)腸からの栄養の吸収が悪い、3)腸から栄養が吸収されても肝臓でアルブミンの合成が十分になされていない、4)肝臓で合成されたアルブミンが、腸や腎臓から体外に漏出している、といったことが考えられます。
1)の食餌に問題がなければ、2)と4)は消化器の問題ですので、先ずは腹部エコー検査などが有効です。そのうえで精査が必要な所見が揃っている場合は内視鏡検査に進むことが一般的です。また、4)の腎臓からのアルブミンの漏出については、尿検査で確認することとなります。3)の肝臓機能ですが、肝臓に炎症などの異常が無い場合は肝機能が低下していても(例えば慢性肝疾患による肝硬変や門脈体循環シャント)肝酵素値が上昇していないことがあります。これらも腹部レントゲン検査や腹部エコー検査で肝臓の大きさと肝臓の見え方を評価することである程度推測が可能です。
リンについては、肉類や卵、乳製品など多くの食材に含まれていますので、食餌が原因で不足することは通常無いと思われます。
ご愛犬の場合、恐らくは低リン血症を心配するほどの低値ではないのだろうと推測しています。
低リン血症の心配があるほどの数値(1.5~1.0mg/dl以下)の場合は、糖尿病などの内分泌疾患をはじめ精査する必要がありますが、その場合は全身状態の変化(悪化)が見られることと思います。
ご参考になれば幸いです。
2020-10-03 12:44:53
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