イヌ・ネコの健康医療相談

相談・獣医師回答・コメント

ノラのハナ(質問主)


犬アイコン 犬 10歳 メス 雑種

体重:17.3kg

飼育歴:7年1ヶ月

居住地:青森県青森市

飼育環境:室内

青森県在住の上野と申します。我が家のハナについての相談です。
よろしくお願いいたします。

平成25年4月21日 動物愛護センターよりもらい受ける。
 (野犬として保護され、センター3歳と推定、現在10歳 メス 雑種)
平成25年10月24日 テンカンの初めての発作
平成28年2月2日  最後の発作

多い時で1日7回の発作、間隔は長い時で1か月位空くこともありますが、発作があると連続して起こり5日間続くことも。約2年半で123回の発作がありました。

発作は、全身激しく痙攣を起こし、口から泡を出し、おしっこを漏らす状態。
平成28年2月1日、1日で7回の発作を起こし、翌2月2日に病院で薬を変え、従来の粉薬とは違う粉薬と液体の2種類に。効果があり、それ以降発作はなくなりました。

しかし、先生から、強い薬だから肝臓に負担がかかると説明がありました。それから4年、変だな発作かなと思えるようなことが何回かありましたが、顕著な発作はありません。

ここ1年以上、散歩に出て少し歩くと疲れるのか、伏せてしまいます。また、そのままにしておくとずっと伏せたままでいます。以前はよく歩き、
1日15000歩なんか普通でした。それが今では半分以下です。
家に帰ってくると、ご飯を食べる前に眠っていることが多いです。食べた後もすぐに横になり眠ってしまいます。

そして、今年の4月、肝機能等の血液検査をしました。

異常値のみ
アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT) 115 U/L
(参考基準値 18 ~93 )
アルカリフォスファターゼ(ALP)     517 U/L
(参考基準値 15~162 )
クロール               161 mmol/L 
(参考基準値 109~121 )
遊離サイロキシン(FT4)<CLEIA> 4.7 pmol/L
(参考基準値 7.7~47.6 )

病院の先生は、この結果を見て甲状腺疾患の薬だけをくれました。しかし、それ以外にも肝臓、胆道系の疾患を表す数値が出ているのではないかと話しても取り合ってくれません。
いつも怒りぽい先生で、こちらの話を聞いてくれないものですから、こちらの方に相談した次第です。

お聞きしたいことは
1.病院の処置はこれでいいのでしょうか
2.テンカンの薬はこのまま飲み続けていかなければならないのでしょ
うか
3.他にも何か注意しなければならないことはないのでしょうか

以上です。よろしくお願いいたします。

日時2020-05-27 08:56:09

専門の獣医師からの回答

ご質問の意図はよくわかりました。
現在強い薬で肝臓に負担がかかるとのことですが,お薬の成分が不明のため,あくまで推測でのお話しとなる事,また診察をしていない獣医師が,現在の治療に対してコメントを行う立場にないことをご理解下さい

まず,2の質問に関係しますが,一般論からいうと,成犬で発生したてんかんは完治することは少なく,
通常は終生お薬を継続します。これまでに発作かな?と思えることが何回かあったとのことですが,抗てんかん薬により大発作を抑制しているだけであれば投薬をやめると大発作やてんかん重積を起こす可能性が高いと思います。
飼い主の判断でかってに投薬を止めたりは絶対にしないで下さい。

抗てんかん薬には作用機序の異なるお薬が複数ありますが,1日2回服用するゾニサミド製剤と1日1回服用ですむフェノバルビタールが動物でもっとも使用されているお薬です。
フェノバルビタール製剤は最も古くから使用されている抗てんかん薬ですが,睡眠導入剤としての作用もあるので,高用量を投与するとふらつきや活動性の低下がおこります。
さらにフェノバルビタール製剤は,肝酵素異常を誘発し,高用量では肝障害を引きおこします。
このため最近はフェノバルビタールよりも副作用の少ないゾニサミド製剤を使用することが多くなっています。ゾニサミドの効果が不十分の場合にはフェノバルビタールに切り換えたり,ソニサミドと併用することもあります。

なお,本症例では甲状腺機能低下症も認められているようですので,肝酵素異常には,甲状腺機能低下症も影響があるかと思います。抗てんかん薬は,てんかん発作を抑制するためのお薬であり,てんかんを根治させるようなお薬ではありません。また,てんかんは自然に治癒したり発作の頻度が減ることもありますが,逆に徐々に悪化する場合もあります。てんかんの動物が大発作を繰り返していると,最後はてんかん重積で死に到ることのあるこわい病気なので,副作用とてんかん発作の状態を天秤にかけながら,抗てんかん薬の投与量を調整します。

抗てんかん薬の効果が不十分であったり,副作用が認められたり,あるいは薬用量を変更する場合には,
抗てんかん薬の薬物血中濃度を調べることで,抗てんかん薬の有効性や投薬量の過不足を判断します。

抗てんかん薬の副作用により肝障害などが進行すると高齢犬では胆嚢などの疾患もしばしば併発します。
定期的な血液検査とエコー検査は異常の早期発見に役立ちます。抗てんかん薬による肝障害に対する治療としては,肝庇護剤などを一般的には使用しますが,必ず必要というわけではなく,十分な治療効果が証明されているわけでもありません。

現在の主治医の先生とのコミュニケーションが上手くいっていないようですが,動物に対する適切な治療は獣医師と飼い主の信頼関係がなければ成り立ちません。
上手くお付き合いされることも必要かと思います。

日時2020-05-30 23:14:53

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