イヌ・ネコの健康医療相談

相談・獣医師回答・コメント

Renren(質問主)


犬アイコン 犬 14歳 メス プードル(トイプードル)

体重:4.1kg

飼育歴:0年0ヶ月

居住地:東京都中野区

飼育環境:室内

13歳5か月のトイプードルがいます。
大きな病気はしたことがなく、ずっと元気に過ごしてきました。

2019年12月7日に検診のために動物病院に行ったところ、心雑音が聞こえると言われたのでMRI、レントゲン、血液検査等をしました。
僧帽弁閉鎖不全症と診断されましたが、まだ投薬が必要な段階ではないので、1か月後に経過観察のために来るように言われました。

その後、激しい運動やドキッとするようなことは控えるようにして毎日元気にしていたのですが、12月20日にトリミングから帰ってきた日の夜から食欲がなくなり、呼吸数が増えてきました。
それでも、調子が良さそうな時はごはんも食べるし気持ちよさそうに眠っていたので、かかりつけ医に電話でアドバイスをいただきつつ、数日は様子を見ていました。
ところが、安静時呼吸数が20回/分だったのが、辛そうな時間帯だと50回以上/分になってしまい、明らかに様子がおかしかったので12月24日に病院に連れて行ったところ、肺水腫になってしまっており入院することになりました。

利尿剤を飲んで酸素ボックスに入れてもらって、幸いすぐに肺の水が抜けたらしく、翌日には元気に退院できました。
その日以来、ピモベハート(1錠を1日2回)とラシックス(1/4錠を1日2回)を飲み続けています。
退院をしてからは、多少の好調・不調はあるみたいだけど、食欲も旺盛で元気そうです。飲水量・排尿量が増えたのと、呼吸数が28回〜36回/分と多めなのが気になりますが、お薬と病気の影響だから仕方がないと思うようにしています。

そして昨日、経過観察のために血液検査をしたところ、利尿剤の影響でBUN数値が上がってしまっていたので(Cre値は正常の範囲内でした。)、利尿剤はやめて、ピモベハートに加えてフォルテコールを飲み始めることになりました。

肺水腫で苦しそうにしている姿を一度見てしまったので、利尿剤をやめるのが怖いです。
しかし、腎臓に負担がかかってしまって、心臓病に加えて腎臓病とも闘わなくてはならなくなるのも怖いです。

少しでも長生きしてほしいと思っています。
でも1番の願いは、この子ができるだけしんどくないように、楽しく生きてくれることです。

一度肺水腫になってしまった子が利尿剤をやめたことでまた肺水腫になってしまうリスクと、利尿剤を飲み続けることで他の病気になってしまうリスクと、どちら方が怖いことなのでしょうか。

また、ネットの情報で腎臓病の子はタンパク質を制限したほうが良いと知りました。この子は腎臓病ではありませんが、BUNが高いということは、ささみのおやつなどは食べさせないほうがよいですか?

アドバイスをいただけると幸いです。
よろしくお願い致します。

日時2020-01-25 12:27:40

専門の獣医師からの回答

愛犬ちゃんの心臓病の相談ですね。MRIではなく心臓超音波検査(Echo検査)ですよね?
僧帽弁閉鎖不全症(MR)は小型の老犬にはかなりの割合で生じる心臓病です。
MRにはステージ分類があります。簡単に言うと以下のようになります。

A  まだ心臓病ではないがなりやすい犬種の飼い主さんに注意を促す
B1 心雑音はあるが心拡大はない (無投薬で経過観察)
B2 心雑音も心拡大もある (ピモベンダン投与)
C  肺水腫になる、なったことがある (ピモベンダン、利尿薬、血管拡張薬など)
D  自宅での投薬では管理が困難 (入院治療)
(ここでの治療はあくまで一般的な話です)

この子の場合、肺水腫になったことがあるとのことですのでステージCになります。
最初は内服の必要がないとのことでしたので、ステージB1だったと思われます。
短期間で急激に進行した理由として、トリミングでの興奮により悪化、あるいは腱索断裂と言い弁を支えている糸状の腱索が突然断裂したなどの可能性が考えられます。

ステージCでは状態に応じて強心薬(ピモベンダン)、利尿薬、血管拡張薬などを投与します。
ステージCでも心拡大が顕著ではない場合、初期にピモベンダン、利尿薬を使用しますが肺水腫が落ち着けば利尿薬を減量、中止にする場合もあります。
これは強心薬により心臓の動きが良くなるため、利尿薬を投与しなくても肺水腫にならないためです。
利尿薬にはこの子のように腎機能の悪化、薬剤耐性などの問題が生じることがありますので、必要がなければ利尿薬の投与はなるべく最小限にした方が良いです。
この子の実際の心臓を見たわけではありませんので正確な事は言えませんが、腎臓の数値が悪くなるようなら利尿薬は減量、中止するということはあり得ます。
腎臓と心臓の治療は真逆の治療です。腎臓の治療は水分を多く体に入れて、尿の排泄を促します。心臓の治療は利尿剤などを用いて血液量を調節し心臓への負担を軽減させます。
老齢犬の場合、この子のように腎臓、心臓両方とも悪い子は結構います。心臓、腎臓のバランスを考えた治療が必要ですので、定期的に心臓の検査、血液検査を行い状況にあった治療を行うことが望まれます。
主治医の先生とよく相談され今後の治療を行ってください。

また、高タンパク食を与えると腎臓の状態にかかわらずBUNが上昇することがあります。心臓の治療方針に影響が出ることがありますので、必要がなければささみなどの高タンパク食は控えた方が良いと思います。


日時2020-01-25 21:37:27

Renren(質問主)


とても丁寧にご回答くださりありがとうございます。

おっしゃる通り、MRIではなくエコー検査です!
失礼いたしました。

やはり利尿剤は、やめられるならやめたほうが良いと言うことですね。
いざという時に備えて利尿剤も処方されているのですが、息が苦しそうにし始めたら与えれば良いでしょうか。

それから、食欲が旺盛で食べものをよく欲しがります。ローカロリーなものを、と思って蒸したキャベツやブロッコリーを小さく切ってあげているのですが、野菜は食べても問題ありませんか?

日時2020-01-25 22:49:17

専門の獣医師からの回答

単回の利尿剤の投与で大きな問題は生じないと思いますので、呼吸状態が悪い場合(努力性呼吸、舌や粘膜の色が紫、咳が出るなどの症状がある場合)は利尿剤を投与しても良いと思います。ただし、病院を受診できるのであればまずは早急に受診されることをお勧めします。

野菜などは与えても問題ありませんが、あまり色々なものを与えると好き嫌いが増えて後々困ることもありますので注意して下さい。

日時2020-01-27 17:54:37

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