【ボーダー・コリー】身体能力や判断力に優れた牧羊犬の代表格 アスリートのような中型犬

 人気犬種の特徴や性格、しつけ、お手入れ、飼い方、健康上の注意などを解説する犬種図鑑。今回は牧羊犬の代表格で、とても賢く運動も得意な犬「ボーダー・コリー」。「名犬ラッシー」のラフ・コリーに近い中型犬です。(出典:学研プラス「まるごとわかる犬種大図鑑」、若山正之獣医師監修)

中型犬ボーダー・コリー

ボーダー・コリーは運動が足りないとストレスにも

 牧羊犬と聞くと、多くの人がこの犬種を思い浮かべる通り、世界各国の牧場において今も現役で働き続けています。身体能力が非常に高く、羊を統率する頭脳や判断能力も目を見張るものがあります。

 イギリスで行われる牧羊犬の競技会では、毎年優秀な成績を記録。また、フリスビーやアジリティなどのドッグスポーツも得意とし、数々の大会で活躍しています。

中型犬ボーダー・コリー

 まるでアスリートのようなこの犬は、大変強い運動欲求を持っています。動き回れない日が続くとストレスがたまり、攻撃的になったり、神経質になったりします。散歩は朝夕各30分ほど行いましょう。牧羊犬の本能が働き、動くものを反射的に追いかける習性があるので、散歩中はリードを離さないように注意。

 また、散歩以外にも前述のようにドッグスポーツに挑戦させることもお勧めです。

 ふわふわとした被毛は汚れやすいので、毎日ピンブラシでブラッシングを。換毛期はとくに念入りに行います。

中型犬ボーダー・コリー

ボーダー・コリーの成犬の大きさ

  • 原産国 イギリス(スコットランド)
  • 体高 53cm前後
  • 体重 14~22kg

ボーダー・コリーの5段階評価

  • 飼いやすさ ★★★★★
  • 必要な運動量 ★★★★
  • トレーニングのしやすさ ★★★★★
  • 寒さに強い ★★★
  • 状況判断力 ★★★★★

中型犬ボーダー・コリー

【健康上の注意】ボーダー・コリーは血液疾患、目の先天性疾患に注意

 目の先天性疾患として、コリーアイ(視神経の形成障害)を発症することがあります。症状が進むと、眼内出血、緑内障に発展することがあるので十分な注意が必要です。また、この犬種特有の病気として、グレーコリー症候群という血液疾患があります。毛の色がグレーやシルバーの犬が発症しやすく、最終的に敗血症や肺炎を引き起こします。残念ながら決定的な治療方法は確立されていません。

◇ボーダー・コリーがかかりやすい病気

てんかん/難聴/臍ヘルニア/鼻の日光性皮膚炎/動脈管開存症/ A 型血友病/視神経形成障害(コリーアイ)/グレーコリー症候群(劣性遺伝)/毛包虫症、汗腺炎などの皮膚病

中型犬ボーダー・コリー

ボーダー・コリーのルーツはスコットランドの境近く

 8世紀後半以降にバイキングによってスコットランドのボーダーズ州周辺に持ち込まれた牧畜犬が祖先。その後、ラフ・コリーの祖先犬や土着の牧羊犬と交配を重ね、現在の姿になりました。長らく犬種として公認されず、アメリカで公認されたのは1995年ことでした。

中型犬ボーダー・コリー

ボーダー・コリーはどんな命令でも忠実にこなす

 「もっとも優秀な牧羊犬」という評価がある通り、数ある犬種の中でも、訓練性能の高さはトップクラス。どんな命令も忠実にこなすことができます。その一方、賢過ぎるため、甘やかしたり、中途半端な指示をしたりすると飼い主の命令に従わなくなることも。

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「まるごとわかる犬種大図鑑」
監修:若山正之/写真:藤原尚太郎
発行:学研プラス
判型:A5、242ページ
定価:1500円+税
監修:若山正之
獣医師。若山動物病院(千葉県佐倉市)院長。犬や猫のヘルススパンを延ばす的確な診断とアドバイスに定評があり、寝たきりや認知症になった犬の介護などに、独自のノウハウを持つ。

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