【マルチーズ】貴族に愛された真っ白で美しい小型犬 賢く従順で、ムダ吠えも少ない

 人気犬種の特徴や性格、しつけ、お手入れ、飼い方、健康上の注意などを解説する犬種図鑑。今回は、真っ白な美しい毛で、古くから貴族に愛された小型犬「マルチーズ」です。(出典:学研プラス「まるごとわかる犬種大図鑑」、若山正之獣医師監修)

真っ白な被毛が特長の小型犬マルチーズ

マルチーズは毎週シャンプー、顔を頻繁に拭いてあげる

 純白の被毛が美しいマルチーズは、古くから各国の王室や貴族に愛されてきました。豊富な被毛に隠れていますが、胸は発達し、お腹が引き締まった均整のとれた体型。

 性格は明るく活発で遊び好きですが、頭がよく、しつけにも従順なので家庭内のルールはすぐに覚えます。また、ムダ吠えも少ないため、扱いやすい犬種といえるでしょう。

小型犬マルチーズ

 一方で、特長である純白の被毛を美しく保つため、こまめなお手入れが必要なことは覚悟しておきましょう。毎日のブラッシングをはじめ、週に1度はシャンプーをすること。とくに、子犬の毛から成犬の毛へと生え変わる生後8か月前後は、被毛がもつれやすくなります。この時期は念入りなお手入れが欠かせません。

 また、目の周りの涙やけを防ぐためや、食事後の口元の汚れをとるために、顔周りを頻繁に拭いてあげることも大切です。

 こうした手間を軽減するため、家庭犬として飼う場合は短めのトリミングをするとよいでしょう。

小型犬マルチーズ

マルチーズの成犬の大きさ

  • 原産国 マルタ共和国
  • 体高 20~25cm
  • 体重 2.5~4kg

マルチーズの5段階評価

  • 飼いやすさ ★★★
  • 必要な運動量 ★★
  • トレーニングのしやすさ ★★★
  • 寒さに強い ★★
  • 状況判断力 ★★

小型犬マルチーズ

【健康上の注意】マルチーズは頭への衝撃、目の病気などに気配りを

 小型犬共通の問題として、水頭症、低血糖症、膝関節の脱臼などが見られます。また、頭部への衝撃にも注意しましょう。さらに眼瞼内反症、いわゆる逆さまつげによって涙が出ることが多く、ひどいときは外科治療が必要になります。老犬になると歯が弱くなることがあるので、炎症を防ぐために抜歯も検討しましょう。歯がなくても、食事を工夫すれば長く生きられる場合があります。

◇マルチーズがかかりやすい病気

眼瞼内反症/水頭症/外耳炎/難聴/歯周病/肥満/低血糖症/心臓病/膝蓋骨の脱臼/肛門嚢炎/紫斑症/睾丸停滞(オス)

マルチーズの子犬

マルチーズは地中海にルーツを持つ古い犬種

 起源をたどると、紀元前1500年頃までさかのぼれる、長い歴史を持つ犬。地中海に都市国家を築いたフェニキア人が、この犬をマルタ島に持ち込み、次第に地中海沿岸の国々で愛されるようになりました。1500年頃にはイギリスに渡り、上流階級の間で大流行しました。

マルチーズは、しつけをすぐ覚える、ただ甘やかすのはダメ

 利口な犬なので、基本的なしつけはすぐに覚えられるでしょう。飼い主や家族が大好きな甘えん坊ですが、あまり過保護にすると、ムダ吠えをしたり、わがままになったりすることも。どれだけかわいくても、訓練のときは毅然とした態度で接することが大切です。

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「まるごとわかる犬種大図鑑」
監修:若山正之/写真:藤原尚太郎
発行:学研プラス
判型:A5、242ページ
定価:1500円+税
監修:若山正之
獣医師。若山動物病院(千葉県佐倉市)院長。犬や猫のヘルススパンを延ばす的確な診断とアドバイスに定評があり、寝たきりや認知症になった犬の介護などに、独自のノウハウを持つ。

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