【ペキニーズ】古代中国から愛されたプライド高き宮廷犬 暑さは苦手で、太りやすい

 人気犬種の特徴や性格、しつけ、お手入れ、飼い方、健康上の注意などを解説する犬種図鑑。今回は、古代中国から神聖視されていた、プライド高き宮廷犬「ペキニーズ」です。(出典:学研プラス「まるごとわかる犬種大図鑑」、若山正之獣医師監修)

小型犬ペキニーズ

独立心、警戒心が強く、心を許すまで時間がかかる

 古代中国の宮廷犬として長らく神聖視されていたこともあってか、高貴な雰囲気を漂わせるペキニーズ。性格は頑固で、プライドが高く、独立心が強い傾向があります。さらに用心深くて警戒心も強いので、飼いはじめは飼い主や家族にもなかなか心を許してくれません。しかし、一度心を開くと愛情深く接してくれるようになります。

 寒さには比較的強いほうですが、マズルが短いため、夏場の体温調節が不得手。風通しをよくしたり、エアコンを活用したりして、快適な温度を保ってあげましょう。

小型犬ペキニーズ

 運動が得意でないので室内で遊ばせるだけでも十分ですが、気分転換や社会性を身につけさせるためにも、毎日2回、10分くらいずつ散歩に行きましょう。

 また、この犬は太りやすい体質です。多くの運動でカロリーを消費させることが望めないため、幼犬の頃から食事の管理を徹底しておくとよいでしょう。肥満が進むと心臓疾患や椎間板疾患を引き起こしてしまいます。

小型犬ペキニーズ

ペキニーズの成犬の大きさ

  • 原産国 中国
  • 体高 15cm~23cm
  • 体重 5.5kg以下

ペキニーズの5段階評価

  • 飼いやすさ ★★★★★
  • 必要な運動量 ★★
  • トレーニングのしやすさ ★★★
  • 寒さに強い ★★★
  • 状況判断力 ★★★

小型犬ペキニーズ

【健康上の注意】ペキニーズは他犬種と交配していないため遺伝性疾患が多い

 中国の宮廷で愛玩犬として飼育されていたため、ほかの犬種との交配が進まず、多数の遺伝性疾患が見られます。椎間板ヘルニアや泌尿器疾患をはじめ、呼吸困難を引き起こす軟口蓋過長などが代表的です。また、目の疾患も大変多く、白内障、網膜萎縮、涙管閉鎖、まつげの乱生・重生が見られます。目の周辺を清潔に保てば、これらの病気の予防になるので、毎日丁寧にお手入れしましょう。

◇ペキニーズがかかりやすい病気

白内障(幼犬時)/小眼球症/網膜萎縮/涙管閉鎖/まつげの乱生・重生/椎間板ヘルニア/泌尿器疾患(尿石)/軟口蓋過長症

ペキニーズのルーツは中国宮廷、イギリスに持ち帰られて普及

 ペキニーズに関する最古の記録は、8世紀の唐の時代までさかのぼれます。中国の宮廷で神聖な犬として扱われ、長いあいだ血統の純血が保たれてきましたが、アヘン戦争の際、イギリスの士官が西太后の宮殿で発見して母国へ持ち帰り、ヨーロッパにも広がりました。

ペキニーズのしつけには時間と手間がかかる

 まるで猫のようだとも評されるくらい、独立心が強い犬種です。そのためしつけには時間と手間がかかると考えておきましょう。犬の気分やペースを見きわめて、辛抱強く訓練を続けてください。一度信頼を勝ちとれば、飼い主には忠実な姿を見せてくれるようになるでしょう。

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「まるごとわかる犬種大図鑑」
監修:若山正之/写真:藤原尚太郎
発行:学研プラス
判型:A5、242ページ
定価:1500円+税
監修:若山正之
獣医師。若山動物病院(千葉県佐倉市)院長。犬や猫のヘルススパンを延ばす的確な診断とアドバイスに定評があり、寝たきりや認知症になった犬の介護などに、独自のノウハウを持つ。

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