愛犬の肌ケア、皮膚専門の獣医師と村上佳菜子さんがトーク シャンプーから食事まで!
愛犬の「お肌」のために、飼い主さんにできることは――。病院で処方されるかゆみ止めの薬から、自宅でできるマッサージやシャンプーの話まで、犬の皮膚のさまざまなケアについて、アジア獣医皮膚科専門医の村山信雄先生が解説するウェビナーを、昨年12月に開催しました。この資格を持つ獣医師は、日本では数人だけ。そんなプロの専門医が、プロフィギュアスケーターで愛犬家の村上佳菜子さんからの質問に答えながら、たくさんのポイントを教えてくれました。その概要を紹介します。

- 村山信雄 獣医師
- 犬と猫の皮膚科代表 アジア獣医皮膚科専門医。獣医学博士。帯広畜産大学畜産学部獣医学科卒。牛や馬など大動物の診察経験を経て、犬や猫を診る獣医師に。2010年にアジア獣医皮膚科専門医の資格を取得し、16年、ホームドクターをサポートする皮膚科専門のクリニックを開設。研究活動としてセミナーや講演なども行う。
愛犬がかく、なめる…受診したい「3つのケース」
ウェビナーの第1部は、村山先生による基調講演です。テーマは「うちの子の皮膚に出来ること」。
まずは、飼い主さんが迷うことが多い動物病院を受診するタイミングについての話です。ただの癖なのか、それとも病気なのか。次の3つのケースのいずれかに当てはまる場合、受診をおすすめしています。
- 普段のなめる行動よりも明らかに頻度が増えている
- 寝入りばなや明け方に体をかいている
- 皮膚が赤くなったり毛が抜けるなど、普段と違う状態になっている
さらに、犬の皮膚に関する代表的な病気についての解説が続きます。膿皮(のうひ)症、食物アレルギーやアトピー性皮膚炎を例に、病気との付き合い方や薬の安全性といった話題に進みます。
現在、処方できる犬のかゆみ止めの薬の成分として、村山先生は、下記のスライドにある4種類を紹介しました。開発された順に並んでいて、下の方に書かれたものほど新しく、「今、動物病院でよく処方されているのはオクラシチニブという薬です」と話しました。
基調講演の最後は、「皮膚に良い食事」について。健康な皮膚につながる「栄養」の一例として、皮膚病の犬にオメガ脂肪酸を与え続けると、投薬量を減らせたという研究結果が紹介されました。
【ウェビナー(第1部)の視聴はこちら】愛犬の「お肌」から考えるハッピーライフ 村山信雄先生×村上佳菜子さんウェビナー 第1部:村山先生の基調講演「うちの子の皮膚に出来ること」
村上佳菜子さんと対談 おすすめの愛犬のツボも紹介
第2部では、プロフィギュアスケーターの村上佳菜子さんを迎え、「もっと健康に、もっと『ふわモフ&つやハリ』わんこへ」と題して、村山先生と対談しました。

- 村上佳菜子さん
- プロフィギュアスケーター。愛知県出身。2014年ソチオリンピックに出場、同年の四大陸選手権で優勝。17年に現役を引退。アイスショーへの出演や解説・振り付け・指導者として活動するほか、タレントとしてテレビやイベントでも活躍中。番組がきっかけで保護犬の存在を知り、SNSなどで調べて見つけた保護団体からお迎えした愛犬2匹と暮らす。
村上さんは、キャバリアの「Viviちゃん(3歳)」とチワワの「Chicoちゃん(2歳)」と暮らしています。2匹とも動物保護団体から迎えたワンちゃんで、村上さんが実践しているスキンケアを紹介しながら、対談は進みます。
最初の話題は犬のマッサージです。村上さんは毎日、頭から尻尾の先まで、2匹の体を触れながらマッサージをしています。脇の下や太ももの付け根の内側など、リンパが流れている部分も、意識的にしっかりなでているそうです。
そんな村上さんのやり方について、村山先生は「非常にいいこと」とコメント。さらなるアドバイスとして、「合谷(ごうこく)」というツボの話をしてくれました。人間でいうと、親指と人さし指の間にあり、犬の場合だと前脚の「狼爪(ろうそう)」と隣の指の間にあるツボで、優しく押してあげると血行が良くなるそうです。
また、犬の皮膚病はしわがある部分や蒸れる部位で起きることが多いので、脇の下や指の間を見て、赤みやぶつぶつがないかチェックしておくことで、病気の早期発見につながります。
村上さんは、月に1回ペースで、愛犬をサロンに連れて行き、炭酸水素風呂に入れてもらっていることも紹介。さらに、話題はシャンプーの仕方や、犬のフケの話へと広がっていきます。ぜひ動画で、詳しい内容をチェックしてみてください。
【ウェビナー(第2部)の視聴はこちら】愛犬の「お肌」から考えるハッピーライフ 村山信雄先生×村上佳菜子さんウェビナー 第2部:村上さんとの対談「もっと健康に、もっと『ふわモフ&つやハリ』わんこへ」
「薬とどう向き合う?」「肉球の保湿ケアは?」
第3部では、視聴者から寄せられた質問に、村山先生が答えていきます。例えば、下記のような質問をいただきました。
- どのくらいの頻度で体をかいたら、受診すべきか。
- 皮膚の病気を薬で「抑え込む」治療ではなく、時間がかかっても出来るだけ「発症しにくい体質作り」をしたい。そのためには、どう薬と付き合えばよいか。
- 乾燥する季節に、おすすめの肉球や被毛の保湿ケアを教えてほしい。
これらの質問に対する村山先生の回答については、ぜひ動画で確認してみてください。
ウェビナー終了後に行った視聴者アンケートでは、「食事の話やマッサージの話など、どれも参考になるお話ばかりでした」「大変内容の濃いセミナーで勉強になりました」などの感想を多くいただきました。動画では、村山先生がさらに詳しく解説しているので、ぜひ、みなさんもチェックしてみてください。
【ウェビナー(第3部)の視聴はこちら】愛犬の「お肌」から考えるハッピーライフ 村山信雄先生×村上佳菜子さんウェビナー 第3部:Q&Aコーナー
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