奄美で猫が希少動物を食べる様子を撮影 「被害の実態知って」

国の天然記念物アマミトゲネズミを食べていた子猫。子猫が足で押さえつけているのがトゲネズミ(山室一樹さん撮影)

 奄美大島の林道沿いで9月下旬、国の天然記念物アマミトゲネズミが猫に食べられている様子を、鹿児島県自然保護推進員の山室一樹さん(58)=大和村=が撮影した。同島では山中の猫が希少動物を襲う被害が問題化しており、山室さんは「被害の実態を知ってほしい」と訴える。

 山室さんによると、現場は世界自然遺産の候補地になっている湯湾岳(694メートル)周辺の宇検村の林道。

 9月26日朝、希少種などの調査で付近を通りかかると、何かを食べている5匹の猫を発見した。近づくと猫は逃げたが、残された死体を確認したところ、皮と毛だけになったアマミトゲネズミだった。猫は親1匹と子猫4匹だったとみられるという。

 同島の山中では、野生化した猫が繁殖している可能性が高いことが研究者の調査で明らかになっている。

 アマミトゲネズミはトゲ状の毛が生えているのが特徴で、世界で同島だけに生息する絶滅危惧種。同島ではアマミノクロウサギやケナガネズミのほか、希少な鳥やカエルなどが猫に襲われる被害の確認も相次いでいる。

アマミトゲネズミ

 環境省は昨年7月から同島で山中の猫の捕獲を始め、9月末までに計87匹の猫を捕獲した。そのほとんどが譲渡され、殺処分は行われていない。

 山室さんは「ペットの猫は、本来は自然界にはいない生き物。猫の捕獲は、被害にあっている在来動物を守るための活動だと理解してほしい」と訴えている。
(外尾誠)

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朝日新聞
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