東京都の「殺処分ゼロ」に貢献 44の動物愛護団体に感謝状

 犬や猫の「殺処分ゼロ」を昨年度初めて達成した東京都。その陰には都動物愛護相談センターと連携し、新たな飼い主探しを担ってきたボランティア団体の奮闘もあった。小池百合子都知事は、こうした活動を続ける44の団体に感謝状を送った。

 都は登録した団体に動物を譲渡しており、現在は47団体が登録している。贈呈式があった5月24日、小池知事は「みなさんの存在なくしてはできなかった」と感謝の言葉を述べた。代表して感謝状を受け取ったNPO法人「ランコントレ・ミグノン」の友森玲子さん(42)は「ボランティアと行政職員が熱心に取り組んだ結果」と話した。

 友森さんは12年前に登録。東京で殺処分が多いことを残念に思い、活動を始めた。寄付金などで運営費をまかない、常時150匹ほどを保護し、定期的に譲渡会を実施してきたという。

「当時は10数団体だけだったが、今は大幅に増えて受け皿が広がった」と友森さん。都は離乳前の子猫を譲渡する際に粉ミルクを渡すなど引き取り手への支援もしている。「市民の間でも関心が高まり、譲渡会の存在も広く知られるようになってきた」という。

 「殺処分ゼロ」ではあるが、友森さんは、センターで亡くなる動物をもっと減らしたいと話す。「ゼロ」の対象は譲渡できる状態の動物だけで、衰弱や病気で譲渡できないと判断されて殺処分となったり、引き取り後に死んだりする例は少なくないからだ。「すぐ手術すれば救える場合があるかもしれない。行政と協力して取り組めればと思う」

(丸山ひかり)

朝日新聞
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